<日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills 最終日◇6日◇宍戸ヒルズCC西C(茨城県)◇7352ヤード・パー71>
松山英樹、石川遼と同い年の29歳、木下稜介が「ツアープレーヤーNo.1」を決める国内メジャーで初優勝を達成した。14本のクラブのうち、契約を結ぶブリヂストン製が10本。3番ウッドは16年を最後にクラブ事業から撤退したナイキ製の『ヴェイパースピード』、2本のウェッジはタイトリストの『ボーケイSM8』を入れている。
タイトリストの担当者によれば、58度のサンドウェッジはSグラインド表記だが、ソールが削られていて、「開いたときにバンスを感じやすいBグラインドに近いソールで使用しています」とのこと。また、3番ウッドのナイキは6年ほど使い続けており、ほかのクラブを見ても最新モデルはほぼ入っていない。シャフトをサポートするフジクラのツアー担当は「気に入ったクラブは長く大切に使ってくれる選手です」と答える。
木下自身はこの3番ウッドについて、「いまのクラブのように飛距離が特別出るわけではないんですけど、操作性がすごくいいですし、スピンが入りやすいので、パー5のセカンドとかでもグリーンに止められるスプーンです。それでなかなか替えられずにずっと使っています」と話す。
最終日は後半の難しい14番パー4、チャンスホールの15番パー5のティショットで3番ウッドを握っており、木下の信頼の高さが伺える。「15番は3日目にドライバーで左に引っかけて、奇跡的に木に当たって右に出てくれたんですけど、(最終日は)スプーン、スプーンでもグリーン手前には行けると思ったので、自信を持ってスプーンを打てた」と木下は振り返る。
ドライバーは18年モデルのブリヂストン『TOUR B XD-3プロトタイプ』で、シャフトはフジクラの『スピーダー661 TR2』(未発売モデル)を入れている。フジクラのツアー担当は「数種類のプロトタイプがあるなか、木下選手が選んだものをツアーで供給することに決定しました。香妻陣一朗選手もこのシャフトで昨年優勝しています。タイミングの取りやすさや、ヘッドとのマッチング、安定したボールの打ち分けができることがポイントです」と教えてくれた。
その言葉通り、ドローを持ち球とする木下が打ちにくいホールでは、来月出場する「全英オープン」対策として練習してきた左右の木よりも高さを抑えるドライバーのローライナーフェードでフェアウェイをキープ。「今週は特にティショットが安定していて、ラフからだと宍戸はすごく難しいので、フェアウェイキープできていました」と、持ち前のショット力を武器に2位に5打差をつけるトータル14アンダーで圧勝。難しい宍戸ヒルズを見事に攻略した。
【木下稜介の優勝ギア】
1W:ブリヂストンTOUR B XD-3 プロトタイプ(9.5度 Speeder 661 TR2 X、45.25インチ)
3W:ナイキ ヴェイパースピード(15度 Speeder 757 Evolution X)
5W:ブリヂストンTOUR B XD-F(18度 Speeder 757 Evolution X)
3U:ブリヂストンTOUR B X-HI(20度 N.S.PRO MODUS3 プロトタイプ)
4I〜PW:ブリヂストンTOUR B X-CB(N.S.PRO MODUS3 SYSTEM3 X)
52度、58度:タイトリスト ボーケイSM8(DG EX TOUR ISSUE X100)
PT:オデッセイ トライホット 3 iX プロトタイプ
BALL:ブリヂストン TOUR B X
<ゴルフ情報ALBA.Net>