<全米オープン 事前情報◇17日◇トリーパインズGCサウスC(米カリフォルニア州)◇7652ヤード・パー71>
日本時間の今夜開幕する海外メジャー大会「全米オープン」。日本からは松山英樹、石川遼、浅地洋佑、星野陸也が参戦する。世界一過酷といわれるメジャー決戦を4日間生配信することになった「DAZN(ダ・ゾーン)」で解説を務める時松隆光が、見どころを語ってくれた。
時松は残念ながら今大会への出場はかなわなかったが、国内男子ツアーの選手会長という立場から、「プレーヤー目線で解説をして、全米オープンの難しさをわかりやすくお伝えできればと思っています」と、“初参戦”に意欲的。会場のトリーパインズGCは世界ジュニア大会で参戦したこともあるコース。「ティも違うでしょうが、そこで見て経験したことを元に、いろいろな状況を説明したいです」と、コースの過酷さやプレーヤー心理などにも迫る。
そこで、大会前に日本勢の4人についても話しを聞いた。
■松山英樹
「マスターズにも優勝されましたし、4月は日本のゴルフ界が大きく変わりました。もうレベル的には世界のトップですし、優勝するかどうかは、最後の運とか、一筋のパッティングとか、そういうところの勝負です。普通にプレーすれば上位にいくのは当たり前ですし、画面越しですが、僕も松山選手のプレーを見て勉強できればと思っています(笑)」
■石川遼
「石川選手はオリンピックがかかっていますし、上位に入れば星野選手を抜くことも可能なので、気合も入っていると思います。勝負強さが石川選手の特徴だと思います。最近特に変わったのはやはり体型ですよね。(ブライソン・)デシャンボー選手とかの影響もあると思うんですけど、世界で戦うために変えているんだと思います。ミズノオープンで一緒に回りましたが、大曲りもなく飛距離も出ています。ファーマーズ(米男子ツアーで同コース開催)も出ていてコースの特徴も知っていると思うので、そこを生かして上位に入ってほしいですね」
■浅地洋佑
「同級生ですし、切磋琢磨してきた仲。小さいときから一緒に頑張ってきた選手なので、期待度が高いです。(全米対策に)ウェッジを5本いれて対応するということですね。日本ゴルフツアー選手権で一緒にプレーしましたが、そのウェッジの感覚を調整しながらのラウンドをしていましたけど、非常にいい方向にいっていると見ていて思いました。いちばんうまいのはフワっと上げるアプローチです。ショートサイドに外しても寄せる自信があると本人も言っていましたし、グリーンセンターだけでなく、ピンを狙って、それが寄ればバーディを獲って、外してもアプローチでしっかりセーブして頑張ってほしいと思います」
■星野陸也
「去年も優勝して今年も2勝していますし、調子がいいのは当たり前。オリンピックの選考も今週が最後なので、日本勢の2番手として、より一層気合が入っていると思います。それを思い切り世界にぶつけてほしいですね。プレーでいうと、穴がない選手です。飛距離も出ますし大曲りしない。小技もうまいですし、総合力が高い選手です。ダイヤモンドカップで一緒に回りましたが、ゲーム運びもそうですし、アンダーパーになるようなプレーを展開していました。それがいまの調子を物語っていると思います。世界にも通用する選手なので、頑張っていただきたいですね」
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「ピンチは絶対に来ると思うので、切らさずに次のホールに行くというのを続けてほしい」と時松。08年にタイガー・ウッズ(米国)がヒザのケガをおして出場し優勝したシーンも目に焼き付いている。「プレーオフを戦ったロッコ・メディエイト選手は堅実なプレーでしたし、そういう選手でもチャンスがあるということです」。となれば、多くの選手にチャンがあるとみてよさそうだ。
いま乗っている日本勢の参戦に期待を寄せる選手会長。マスターズの松山、「全米女子オープン」の笹生優花に続いて、日本勢が世界を獲るシーンを見たい!
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