<日本女子アマチュアゴルフ選手権 最終日◇18日◇大山ゴルフクラブ(鳥取県)◇6638ヤード・パー72>
昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となり、2年ぶりの開催となった大会は、JGA(日本ゴルフ協会)ナショナルチームメンバーの尾関彩美悠(あみゆ、岡山県作陽高3年)がトータル10アンダーで優勝。今年の“女子アマ日本一”の座に就いた。これまでのタイトル獲得者を見ると、後にプロで活躍する選手も多数。いわば“登竜門”ともいえる大会だが、一体どんな選手が優勝者に名を連ねているのか?
その前に、まずは歴史から。今大会が現在のJGA主催となり、“第1回”と銘打たれたのは1959(昭和34)年。ストロークプレー方式で、日本一の座を争った。2000年から15年までは、2日間36ホールのストロークプレーを行い、決勝を上位32名によるトーナメント方式で実施するマッチプレー方式となった。そして16年からは、現在の72ホールストロークプレーでの開催に戻った。
前回の19年大会を制したのは、当時千葉・麗澤高3年生だった西郷真央だ。その年には日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のプロテストに一発合格。この年から受験可能な年齢が高校3年生世代まで引き下げられたことにより、笹生優花、山下美夢有とともに“女子高生プロ誕生!”と話題にもなった。そして今季、レギュラーツアーでしっかりと活躍。優勝争いにも絡み、4429万7525円の賞金ランク17位で初のシード入りがほぼ確実な状況となっている。
それ以前の優勝者をみても、吉田優利(18年)、安田祐香(17年)、高橋彩華(16年)と現在プロとして活躍中の選手ばかり。マッチプレー時代も勝みなみ(15年)、蛭田みな美(14年)、森田遥(13年)、比嘉真美子(11、12年)、酒井美紀(10年)、藤本麻子(09年)とそうそうたる面子がそろっている。
さらにさかのぼると、服部道子(1984、85、88年)、大山志保(94年)、宮里藍(03年)、諸見里しのぶ(05年)らの名前も。宮里はここからプロ入り、米ツアー挑戦、優勝、そして日本勢として初の世界1位にまで上り詰めていった。
今回の優勝者・尾関は現在高校3年生で、今年の秋の開催が見込まれる21年度のプロテスト受験対象選手となる。目指すプロ像は「常に上位にいて、みんなから愛されるプレーヤー」だ。“日本女子アマ”というタイトルを獲得したことについては、「私のなかで一番大きい試合。高校1年生の時(2年前)の大会でナショナルチームの先輩が上位争いをしているのをみて、かっこいいと憧れていました。その試合で優勝したという実感はないです」と初々しく話す。
その“かっこいい”と思っていた選手たちと同じユニフォームを着て、優勝をつかみとった。「まずは日本で活躍して、将来は海外でもプレーしたいです」という18歳の今後に期待したい。
【2000年以降の優勝者】
2021年:尾関彩美悠(-10)
2020年:中止
2019年:西郷真央(-16)
2018年:吉田優利(-1)
2017年:安田祐香(-14)
2016年:高橋彩華(-12)
2015年:勝みなみ(6&5)
2014年:蛭田みな美(3&2)
2013年:森田遥(37H)
2012年:比嘉真美子(2&1)
2011年:比嘉真美子(6&5)
2010年:酒井美紀(1UP)
2009年:藤本麻子(8&6)
2008年:森桜子(1UP)
2007年:綾田紘子(38H)
2006年:森桜子(6&5)
2005年:諸見里しのぶ(4&3)
2004年:宮里美香(3&2)
2003年:宮里藍(1UP)
2002年:上原彩子(6&5)
2001年:井芹美保子(1UP)
2000年:紫垣綾花(9&8)
※2016年から現行の72ホールのストローク方式で開催
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