<KPMG全米女子プロゴルフ選手権 事前情報◇22日◇アトランタ・アスレチックC(米ジョージア州)◇6740ヤード・パー72>
渋野日向子が3カ月の米国女子ツアー転戦の最終戦を迎える。現地時間24日(木)に開幕する「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」でひと区切りをつけて、その後は帰国する予定であることを明かした。
国内女子ツアーの2021年開幕戦から4試合を戦って渡米。メジャー大会の「ANAインスピレーション」を皮切りに、「全米女子オープン」まで6試合に出場した。予選落ちのなかったアジアシリーズ2連戦を除けば、予選通過は4試合で2回。最高成績は5月の「ピュアシルク選手権」の31位タイで、メジャー大会はともに予選落ちという結果に終わったが、決して悲観はしていない。
「何が成長できたかなって思うんですけど(笑)。でもショットとかは本当に、日本を出る前よりすごく精度は高くなっていると思います。自信もちょっとずつ持てるようになってきたなという感覚はあるので。それが結果に結びついてはいないですけど、プラスにとらえていいのかな」
来年以降の米ツアー本格進出を視野に入れ、様々なことに取り組んできたこの3カ月。正確なティショットでフェアウェイを捉える場面は多く、スイング改造も正しい方向に進んでいる。そんななか、いまの懸念点は今後のスケジュール調整だ。
7月22日に開幕するメジャー大会の「エビアン・チャンピオンシップ」出場もまだ検討中。そして、今大会の結果次第では出場可能となる東京五輪(8月4〜7日)も頭に入れつつ、8月19日から開催される「AIG女子オープン」(全英女子)と、カレンダーを見ながら決めていくことになる。
米ツアー転戦をしてきた3カ月もオープンウィークを挟みながらの参戦。「いま自分がやっていることを練習でずっとやっていくのも必要なことだと思うんですけど、やっぱり試合で結果を残していかないと。どうしても何週間、何カ月も2、3試合しか出られないのはすごくデメリットなのかなと思う」。
試合勘を失わないような日程調整が必要という思いもあり、そのため今週の全米女子プロを最後に国内ツアーに復帰するプランもある。このまま全英まで欧米滞在という選択肢も考えたが、試合を求めるとなると、確実に出場できる日本というのが現実的な路線というのも事実だ。
全英制覇の権利でメジャー大会の出場権は確保しているが、それ以外となると推薦での出場となる。米ツアー出場で獲得できるであろう年間ポイントレースのポイントを貯めて来季の出場権を得るという考えもありつつ、国内で実戦の場を増やすことが現実路線。その上で全英以降のスケジュールを組み立てる。渋野にとっては悩み多き期間は続くが、まずは今週の全米女子プロで確かな手ごたえをつかみ、夏へと向かう。
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