<GMOインターネット・レディース サマンサタバサグローバルカップ 2日目◇17日◇イーグルポイントゴルフクラブ(茨城県)◇6657ヤード・パー72>
国内復帰戦は最終日までプレーできずに姿を消すこととなった。46位タイから上位進出を狙った渋野日向子は、3バーディを奪うもボギーも6つと大荒れのゴルフで「75」。スコアを3つ落とし、トータル2オーバーの88位タイで予選落ちとなった。
インコースの1組目でまっさらなコースへと出て行った渋野は、11番パー5の3打目をピンに絡めてバーディを先行させる格好の展開。だが、15番のボギーを皮切りに4連続でスコアを落とすと、後半の1番、3番とバーディを奪うも最後まで流れに乗れず。「悔しい気持ちはあるが、練習するしかない」と悔しさをかみしめた。
流れが一変したのが15番パー5だった。ティショットをフェアウェイ、2打目もフェアウェイとここまでは狙い通り。だが、残り126ヤードの3打目、8番アイアンで抑え目に打ったショットは、右ピンに対してさらに右に行き崖の下へとこぼしてしまう。そこからフェースを開いてうまく浮かせたアプローチだったが、これが止まらず3メートルオーバーすると返しを決められず。バーディチャンスにつけるつもりが、まさかのボギーとなった一打は「自分がやっちゃいけないミスをして、そこから気持ちを切り替えることがなかなかできず引きずっていた」と大きく崩れる起因となってしまった。
抑え目のショットは昨日復習していたはずだった。「昨日から抑えのショットが右に出ていた。結果を気にして早く目を上に向けていました。それをラウンド後に練習しましたが、打ち上げの分もあって、またやってしまった」と警戒していた分、メンタルへの傷も大きかった。「一番やりたくないミスをしたので、すごく傷ついた―」。
伸ばし合いの展開も渋野を焦らせた。前日は海外メジャーで学んだ“セーフティ”なゴルフを展開したが、4〜5メートルを入れられず出遅れた。伸ばしていくためにはもっと攻めないといけない。ピンに向かう気持ちとともに、余計な力感も生んだ。「バーディを獲りたいがために力んでしまった」。出遅れを取り戻そう、予選通過しよう。そういった意欲が悪い方向へと向かわせた。
全てをひっくるめて、「メンタルの弱さを痛感しました」と総括した渋野。それでも最後は「まだまだ伸びしろはたくさんあるな、といい風にとらえてまた来週頑張りたい。出直してきます!」とらしさを取り戻して、久々となる母国の大会に別れを告げた。(文・秋田義和)
<ゴルフ情報ALBA.Net>