<大東建託・いい部屋ネットレディス 2日目◇23日◇滝のカントリークラブ(北海道)◇6578ヤード・パー72>
大会初の北海道開催となった今大会。はじめての滝のカントリークラブに、開幕前からはグリーンを警戒する声が多く挙がっていた。鳴沢GC(山梨県)を制した前回チャンピオンの成田美寿々も、「グリーンがすごく小さいというわけではないけど、すごくややこしくて、かなり傾斜が強いところがある。サイドラインにつけると、かなり神経を使うパッティングになる」と語っていた。
2日目を終えてのホールごとのデータを見ると、2日間の平均パット数が2.0回を超えているホールが4つ。直近の2大会では難易度マックスでも1.9台。直近4大会までさかのぼっても、2.0回を超えるのは多くても1ホール。本大会は2日目までの数字だが、グリーン上の難しさが伺える。海外メジャーを制したパターの名手、渋野日向子も予選2日間はパットに苦戦。3、4メートル以内のチャンスにつけても、ボール一個ぶん逸れたり、わずかにショートしたり…、という場面がいくつかあった。
フェアウェイも広く、グリーンが特段小さいわけでもない。滝のCCのグリーンの難しさはどこにあるのだろう。
ひとつは、アップダウンの激しいレイアウト。比較的フラットなコースが多いイメージの北海道だが、山間部に造られた滝のCCは高低差が大きく、ホールごとに打ち下ろし、打ち上げ…の繰り返し。砲台グリーンになれば、手前に向かって下っている上に、グリーンを狙うショット地点からグリーン面を見ることも難しい。渋野が2日目にダブルボギーを喫した13番パー4もそのひとつ。「トータルの距離の割に、上りが強くてグリーンが見えない。横幅も小さいので、縦距離や左右をコントロールするのが難しい印象。手前にピンが切られて、奥につけると傾斜でとまらない。18ホールの中で一番難しいと思っていました」と感想を語っている。
もうひとつは、ピンポジションの難しさ。山間部でただでさえ傾斜の強いグリーンで、そのなかにカップが切られている。「グリーンが難しいというよりも、傾斜の強いところにカップが切られているから難しい。寄せるのにも精一杯」と語るのは、今週渋野のキャディを務める佐藤賢和キャディ。高低差の激しいショット位置からグリーンを狙う正確さ、さらにグリーンに乗ったあとも、強い傾斜に対して正確なライン取りとタッチが求められる。「グリーンブックを使えば、これに反して切れていくことはない。ただ3、4メートルくらいの距離が残ると、見え方などで混乱する部分もある」と語る。
トップの全美貞(韓国)を始め、ショットメーカーが顔をそろえる上位勢。滝のCCの攻略には、いつも以上にショットの精度と、ピンのギリギリを狙う思い切りの良さが必要になりそうだ。
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