<東京五輪ゴルフ競技(男子) 初日◇29日◇霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県)◇7447ヤード・パー71>
リオ五輪で112年ぶりに五輪に復活したゴルフ競技。今回は東京に舞台を移し、初日の競技が行われた。会場は霞ヶ関カンツリー倶楽部。この時期は酷暑で、選手や関係者も暑さには悲鳴を上げている。そんななかで行われたファーストラウンドでは、ベルギー代表のトーマス・ピータースが1イーグル・4バーディの「65」で回り、6アンダーの3位タイ発進を決めた。
ピータースは欧州ツアー4勝を誇り、リオ五輪にも出場。メダルを逃したものの4位に入っている実力者。今回も“五輪経験者”として落ち着いたプレーを披露している。
ところが前日までは、こんなスコアが出るとは思っていなかったという。実はピータース、発熱や倦怠感があって、前日までは体調不良を訴えていた。そのため後半のINコースは一度も練習ラウンドできずに本番に入った。「キャディがいうとおりの場所に打っただけ」と、“ブラインドゴルフ”状態が逆に奏功したという。
発熱で心配されたのはコロナ陽性だったが、検査の結果は陰性。「おそらく火曜日に十分な水分を摂らなかったのと、時差ボケかなと。でも実際のところはなぜだか分からないんだ」。長旅による疲れと酷暑の中で適正な水分補給ができなかったため、体調を崩していただけではないか…と、まずはコロナ感染でなくひと安心。
「昨日までは熱も頭痛もあった。今朝起きたときもかなり気分が悪かったし、こんな結果は考えていなかった」と、なんとか無事に乗り切った一日を振り返った。ピータースはこの日、星野陸也、セップ・ストレイカ(オーストリア)とともにトップスタート。朝早い時間の開始で、まだ比較的涼しい時間帯で回れことも大きかった。前にプレー中の組がいなかったため、待ちなく回れたことも大きかった。
リオの成績を超えればメダル獲得とあって、初日をこの位置で終えることができたのは大きい。「ベルギーはまだここまでメダルが2コ。小さな国だし、メダルを獲ることは“伝説級”の出来事。もちろん目指したいけど、まだまだ先は長い」。国の伝説となるべく、残り3日に向かって行く。
<ゴルフ情報ALBA.Net>