<東京五輪ゴルフ競技(男子) 初日◇29日◇霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県)◇7447ヤード・パー71>
新型コロナウイルス陽性のため、大会直前に欠場が決まったブライソン・デシャンボーに代わり、急きょ米国代表入りが決まったパトリック・リード。開幕前日の28日に来日し、練習なしのぶっつけ本番となった初日だが、3アンダー・12位タイと上々のスタートを切った。
「きょうはアドレナリンが出ていて、なんとかなった。思っていたより体は動いたし、スイングもそこまで問題はない。昨日の夜は寝ることができたしね」。現在世界ランク12位で、2018年のマスターズを獲った実力者にとって、ドタバタの来日は大きなハンデにはならなかったようだ。
デシャンボーが陽性という衝撃の発表があったのは、現地時間25日(日)。日本に出国するために受けた検査で判明した。そこで直前になり次点だったリードに出場権がおりることに。「月曜の夜、厳密に言うと火曜の朝は35分しか寝られなかった。出場するための書類やらなんやらで。そしてすぐに飛行機に乗らないといけなかったんだけど、それがよかった。飛行機のなかで寝られたからね」。出場決定後の様子を、リードはこう振り返った。
日本到着後、コースを訪れたのは開幕前日の夕方。そこからは1球もボールは打つことなく、情報を集めるためにキャディと各ホールを歩くことしかできなかった。「最後の4ホールはもう真っ暗闇だったよ」。こうなることも覚悟で臨んだ五輪舞台だ。
前回16年のリオ五輪にも出場したが、その時は11位に終わった。突然舞い込んだ2大会連続の出場権を、今度はメダルに変えたい。「ラウンドの最初のほうで、フェアウェイからグリーンに打てれば攻め方もなんとかわかってくるものさ」。中断を挟み初日のラウンドが終わった時、時刻はすでに夕方になっていたが、まだ蒸し暑さが残るコースでリードは涼しげにこう言い放った。
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