<東京五輪ゴルフ競技(男子) 最終日◇1日◇霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県)◇7447ヤード・パー71>
史上まれにみる、銅メダルをかけた7人プレーオフ。壮絶、かつちょっぴり切ない展開が待ち受けていた。
まず、1ホール目は18番パー4を使い2組に分かれて行われたが、先に正規の18ホールを終えて待っていたコリン・モリカワ(米国)、セバスチャン・ムニョス(コロンビア)、ミト・ペレイラ(チリ)、C.T.パン(台湾)の組は全員がパー。続くポール・ケーシー(イングランド)、松山英樹、アイルランド代表のローリー・マキロイの組から、最終日最終ホールで回ったケーシー、そして松山がボギーで脱落したのは、暑さによる疲労と集中力持続の難しさもあったといえるだろう。
前の組にマキロイが合流し、5人で1組となった続く10番パー3は、全員がパー。第二のハイライトは、その次の11番パー4で訪れた。ピンの根元につけたモリカワ、C.T.パンに対し、ペレイラはピン手前4メートル、マキロイはピン奥2.5メートル。ムニョスがグリーン奥のカラーという状況になった。
ウェッジでチップインを狙ったムニョスのショットはわずかに左に外れ、ペレイラのバーディパットはカップをのぞいたものの入らず。マキロイのパットも右に外れ、他の選手にプレッシャーをかけたモリカワ、C.T.パンが銅メダルをかけてラストマッチ。
舞台は再び18番。ここで両者トラブルに見舞われる。セカンドショットをグリーン左に外したのはC.T.パンだが、もっとひどかったのはモリカワで、グリーン右手前のバンカー、しかもアゴにつかまったのだ。
出すだけが精いっぱいのモリカワは長いパーパットを沈められず、アプローチを1.5メートルに寄せたC.T.パンが決めて、小さくガッツポーズ。長い長い戦いに終止符を打ち、うれしい銅メダルを獲得した。
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