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「直したいポイントは分かっていた」 ショットに苦しんだ畑岡奈紗がみせた上々発進への“修正力”

<東京五輪ゴルフ競技(女子) 初日◇4日◇霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県)◇6648ヤード・パー71>
思うようにいかないラウンド。だが、畑岡奈紗は小さいころから憧れ続けた五輪の舞台で底力をみせた。1アンダー・16位タイで、首位のマデリーン・サグストロム(スウェーデン)とは4打差。メダル獲りへ、しっかりとアンダーパーでまとめた。
午前8時14分に、世界ランク1位のネリー・コルダ(米国)、同2位のコ・ジンヨン(韓国)とともに1番ティからスタート。しかし、その第1打は大きく左に曲がり、いきなり林に入った。2打目は出すだけとなり、3オン2パットのボギー。「最初の2ホールくらいはいつもより緊張感があった」という心境が、ミスとしてあらわれてしまった。
その後は1つ伸ばしたが、12番パー4では、こちらもショットのミスが結果的に3パットのダブルボギーにつながった。「ティショットが安定しなくて、スタートからチャンスよりピンチが多かった。しのいで、しのいでという状態が続きました」。この日のフェアウェイヒットは8回。右に左に飛んでいくショットに苦しめられた。「気持ちよく打てたところがひとつもなかった。コースが狭く感じられました」。だが、そのなかでも簡単に沈まないのが、日本のエースたるゆえんだ。
2オーバーと、再びのオーバーパーで迎えた14番からは3連続バーディ。一気に順位も上昇した。「ガマンして、終盤3つのバーディが獲れたのはよかった。直したい(スイングの)ポイントは分かっていたので、それだけ意識したら、ピンに絡んでくれました」。打つタイミングやテークバックに注意し、微調整を施しながら、尻上がりの状態を作り上げた。
パーオン数11という回数以上に、ナイスショットの印象が残るアイアンも、「思ったより飛んだり、逆に飛ばなかったり。もっと安定しないと上にいけない」と、本調子ではないという。だが、その修正力と、「ネリーは飛距離がでるし、ジンヨンはショートゲームがうまい。食らいついていかないと」というライバルへの対抗心が、苦しいなかでのプレーを支えた。
開幕までに、何度も「金メダル」という目標を言葉にしてきた。だが、この4日間は「メダルを獲りたい気持ちは強いけど、それだけを考えるとプレーがおろそかになる。自分が伸ばすことだけ考えたい」と、あえてその標的を1回意識から消す。日本代表の服部道子コーチも、「どこを直したらいいか分かっているはず。しばらく実戦から離れていたけど、つかめたかな」と改めて信頼感を言葉にする。不安も和らぎ、リーダーボードのさらに高い位置へ…。2日目はそんな展開を期待したい。(文・間宮輝憲)

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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