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ネリー・コルダがなんとか逃げ切り！ 金メダルは獲ったけど…「ストレスであっという間に歳をとっちゃう」

＜東京五輪ゴルフ競技（女子） 最終日◇7日◇霞ヶ関カンツリー倶楽部（埼玉県）◇6648ヤード・パー71＞
2日目の猛攻はどこへやら、週末2日間はなかなか厳しい展開が待っていた。2日目に「62」を叩きだして単独トップに躍り出たネリー・コルダ（米国）。周囲もどんどんスコアを伸ばす中、3日目は「69」と停滞。なんとかトップを守り抜いて最終日を迎えたが、「リディアもモネもすごくいいプレーをしてたから、後ろからのストレスがすごかった」と、なんとか逃げ切るので精一杯だった。
2位に3打のリードを持ってスタート。2番でバーディを先行させたが、その後は我慢が続く。その上、7番パー3でダブルボギーを叩いて後続との差は縮まるばかり。「スポーツの世界では、全部うまくいくときもあれば、一生懸命やっているのに全然ダメなときもある」。これまでの経験からそんな持論を持って戦ってきたが、プレッシャーは増す一方だった。
メダル争いが佳境を迎えた17番で、雷雲接近のため競技が一時中断。このあいだに気分を変えてくれたのが、姉のジェシカ。「64」をマークして先にホールアウトしていたジェシカと待機中のクラブハウスで、「おしゃべりしてリラックスできた」と気分転換。再開後は再び集中力を取り戻し、最終決戦となる最終ホールへと向かった。
自分が立っている位置を把握したのは、18番のセカンドショットを待つあいだ。グリーン上でプレーする稲見を見ながら、トップタイに並ばれていることに気がついた。ここで稲見が落として1打差でホールアウト。重圧がかかるなか、緊張のバーディパットを寄せてパーを決めると、首位でフィニッシュ。母国へ捧げる金メダルを勝ち取り、やっと笑顔をのぞかせた。
世界ランキング1位に立つ身とはいえ、今年の活躍は自身でも驚きだ。「もし今年の初めにメジャーも勝って、オリンピックチャンピオンになると言われても、クレイジーだって笑い飛ばしていたと思う」と振り返る。6月には「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」でメジャー初制覇、そして1カ月あまりで金メダリスト。驚くのも無理はない。
メジャーを含むツアー6勝というキャリアに、金メダリストという功績も加わった。堂々たる経歴にそぐわず、優勝争いのプレッシャーは何度経験してもつらいもの。「どの大会でも勝ちたいと思うのは変わらないから、ずっとストレスがかかっていると思う。あっという間に歳をとってしまう」と笑う。「周りの選手も常に進化し続けているから、私も努力を続けていく」。謙虚な世界1位がまたひとつ輝かしい勲章を勝ち取った。
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