コロナの陽性反応から東京五輪の欠場を余儀なくされたジョン・ラーム(スペイン)が、4週のオフを経て復帰戦となったノーザントラストで「63」をマーク、ジャスティン・トーマス(米国)と並んでトップタイと好発進した。
「序盤はショットが悪くて…もう少しでひどいスコアになるところだった。3番でチップインバーディー。あのショットが入ってなければ10メートル以上もカップを通り過ぎた。4番も5番も良いパーセーブ、うまくしのげた」と振り返った。
ラームもトーマスも午後のラウンド、時折突風も吹く厳しいコンディションで「63のスコアはすごく良いプレー。JT(トーマス)も相当良いプレーだったに違いない」と話す。
ショットが復調した6番から3連続バーディ、後半も15番からの3連続を含む4つのバーディーで大きく伸ばした。
好プレーのキイは「とにかくティーショットをフェアウェイに打つこと」。ラームは強風の中でもフェアウェイを外したのは3回だけ。
「フェアウェイにさえ打てば、ピンをアグレッシブに狙っていけるコース」と自信をみせた。
6月、メモリアル・トーナメントの3日目にコロナ感染を告げられ6打リードをしながら大会から棄権した。「あのとき、ケリー(妻)に、『きっと何か良いことが起こる』と言ったんだ。そうしたら復帰戦の全米オープンで勝った。全米オープンでは1番ティに立ったとき、それを感じた」とラームはいう。
そして夢にみた東京五輪、しかしまさかの2度目のコロナ陽性反応で再び棄権を余儀なくされた。
果たして今回も再び復帰戦で「良いこと」が起こるのか?
「それは分からない。五輪を欠場した代償にはとてもかなわないけれど、でも今週から3週間良いプレーができて、そして最後はトップに立っていたら最高」
現在ポイントレース5位のラームがプレーオフで逆転を目指す。(文・武川玲子=米国在住)
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