<ツアー選手権 最終日◇5日◇イースト・レイクGC(米ジョージア州)◇7346ヤード・パー70>
松山英樹の長いシーズンが終わった。今季最後の「ツアー選手権」最終日は4バーディ・2ボギー・1ダブルボギーの「70」と伸ばせず、トータルイーブンパーの26位タイにとどまった。
「マスターズ」での優勝、東京五輪でのメダル争いと歴史的な活躍もあった一方で、2021年のトップ10はマスターズのほかでは東京五輪翌週の「WGC-フェデックス・セントジュード招待」でのプレーオフ敗戦による2位タイのみ。「なかなか思うようなシーズンを送れたわけではないけど、ここでプレーできたというのはすごく大きい」と8年連続で勝ち進んだプレーオフ最終戦での戦いを終えて率直な感想を述べた。
7月上旬にコロナ感染。療養後の東京五輪からの6連戦を締めくくり、「この6連戦、最後もうちょっと体力を残していけるくらい、体力をつけたいなと思う」と最後はエネルギーが切れてしまった。最終ホールをバーディとしてシーズンを締めくくったのはせめてもの救いだが、課題が多く見つかったシーズンでもあった。
「上位に行く回数が今は圧倒的に少ないので、数をたくさん増やしていければ優勝するチャンスも増えてくると思う。そのためには必要な課題がたくさんあると思うので、そこを克服していけるように頑張りたい」。具体的な課題は明言しないが、高みを見据える姿勢はいつもと変わらない。
苦しかったシーズンのなかで、「いい試合はほとんどなかったですけど、まあ、マスターズはよかったので、そこだけはね、褒めたいなと思いますね」と、日本人男子初の海外メジャー制覇については評価した。ただし、次の目標を聞かれても、胸の中にしまっておくと、こちらも迷言は避けたのは松山らしい。
1週あいて、すぐにスタートする来シーズンだが、開幕戦出場については現時点で確定していない。「どういう試合スケジュールを組むかでこの秋が決まると思う。今日(フロリダの家に)帰るので、あしたは一日何もしないでゆっくりしたいなと思う」とひとまずは激闘の疲れを癒やすことになる。
マスターズチャンピオンとして注目を浴びた1年。コロナ感染に「全英オープン」欠場、東京五輪でのメダル争い。「悔しい思いをしてまた来シーズンを迎える」。さまざまな経験は、きっと来季につながり、松山はさらに強くなっていく。
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