<日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 3日目◇11日◇静ヒルズカントリークラブ(茨城県)◇6680ヤード・パー72>
御年44歳110日。優勝すれば46歳45日で制した具玉姫(韓国、ク・オッキ)に続く2番目の大会年長Vとなる大山志保が一気に上がってきた。11番まではパープレーだったが、12番からの7ホールで5バーディを奪う猛チャージを見せて、トータル11アンダーの2位タイに浮上した。
「ショットもパットも良く、組のリズムも良くて楽しくプレーできました」。11番でボギーを叩きながらも12番でバウンスバックを決めると、14番、15番ではともに70センチにつけて連続バーディを奪った。さらに、17番ではティショットが長いラフに入るも、2打目は手前から転がすショットで1.5メートルにつけてバーディを奪うと、18番でも約7.3メートルを沈めて何度も何度もガッツポーズ。首位を走る同組の西郷真央に1打差でくらいついた。
先週は体調不良で欠場。練習日にはまだ完調しておらず「大体2番手くらい(飛距離が)落ちていました。信じられないと思いますが、最大100ヤードくらい違いました」という状態だったが、日に日に回復。「フェアウェイやラフの深いところが好き」というコースコンディションも手伝って「素晴らしいゴルフ場でプレーできて本当に幸せ。楽しいなと思いながら回っていました」とここまで気分もスコアもいいプレーが続いている。
もう一つ元気になった理由がある。10年ぶりに試合へ出場した54歳の原田香里をはじめ、様々な先輩が今大会に出場しているから。「一緒に戦っていた先輩が目の前にいるとうれしいし、もっと頑張らないといけないと思います」。気が付けば年上どころか同世代も数えるほどとなったが、久々に背筋の伸びるメンバーと戦うのは心地よい。
その原田は歴代優勝者の資格で出場。当然、大山も勝利した暁には同様の出場権を得られるとあって、胸を躍らせている。「本当にいいですよね。私が勝ったら体が動く限り出たいです」。日本の最高峰の戦いに出続けられる権利は、喉から手が出るほど欲しい。
首位を走る19歳の西郷は、優勝なら16年の鈴木愛を上回り大会最年少記録樹立。年長優勝記録と最年少記録のかかる二人が、まさかの最終組で戦うこととなった。同組にはもう一人、同じオリンピアンの稲見萌寧。「西郷さんはきょう一緒に回ってショットも素晴らしいし、パットも強気で入れていた。萌寧ちゃんも本当に素晴らしい選手。だいぶ歳は離れていますが、尊敬しています」。相手にとって不足なし。あすの18番ではきょう以上のガッツポーズを決めて見せる。
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