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一度の陽性に苦しむ選手 コロナ禍1年半、求められる対応策【特別コラム】

感染対策にベストを尽くしつつ、出場権のある選手ができる限り試合に出られるようにする。観客を入れることができればベスト。コロナ禍が続く中で行われているトーナメントに求められるのは、ブレない姿勢とフレキシブルな対応ではないだろうか。
感染拡大が広まり始めた昨年春には、次から次へと大会が中止になった。ウイルスの正体がなかなかわからなかったことと“不要不急”の定義がはっきりしなかったこと。それに加えてツアーや主催者(スポンサー)が風評を恐れたことも大きかったろう。
だが、その後、コロナ禍が“日常”になり、ガイドラインが作られて、試合は再開された。陽性反応が出ても、当初のように責められることは減った。検査も拡大されて陽性者が増えても、試合が行えているのはそのためだ。同時に、検査で陽性が出て試合に出られない者も増えている。
もちろん、本当に感染を拡大してしまう可能性があるのなら、試合に出られないのは仕方ない。いや、当然と言っていいだろう。しかし、すでに一度感染してそこから復活したのに、感染力のないウイルスの“残骸”が体内に残り、邪魔をしているとしたらどうだろう?
そんな事例が、女子ツアーで起きている。はっきりしているのは8月の「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」でのこと。スポンサー推薦で出場予定だった下川めぐみが、大会3日前の火曜日(8月10日)に現地でPCR検査を受けて陽性と言われ、欠場を余儀なくされた。
こう書くと当然のことのようだが、下川には7月に一度、感染して隔離から復活したという事情があった。高熱や咳、のどの痛み、息苦しさ、頭痛などのひどい症状の中、11日間の自宅療養を終え、神奈川県の地元保健所から外出が認められた時にこうも言われていた。「長くて90日程度はウイルスの死骸(俗にいう“死菌”)がPCR検査に反応して陽性が出る」と。仕事柄、PCR検査が必須であることを伝えると、その際は事情を説明できるともいわれていた。
下川は軽井沢入りするとともに、JLPGA側にこのことを伝えていたが、小林浩美会長から返ってきたのは「祈るしかないね」という言葉だったという。
JLPGAはJGTO、PGA、JGA、そしてスポンサー団体のGTPA(日本ゴルフトーナメント振興協会)とともに作った『日本国内プロゴルフトーナメントにおける新型コロナウイルス感染症対策に関するガイドライン』(折々にアップデート)に則って試合を開催している。PCR検査の頻度も、以前は2週間に1度だったが、7月末からは1週間に1度に増やしている。感染拡大に伴う措置だ。
ただ、個人競技で選手それぞれの動きが違うこともあり、検査については大会側が用意した現地でのものでも自己手配でもいいことになっている。問題は“死菌”に対して出てしまった反応にどう対処するか、ということだ。しかも「一度、陽性判定が出たら、再検査で陰性が出たとしても陽性という判断になっています」(JLPGA)という現状は果たしでどうなのか。自己手配なら、陽性反応が出たあと、再度検査をすることも不可能ではない。それなのに、現地では1度でアウト、というのも解せない。
専門家の話を聞いた。
日本臨床検査医学会新型コロナウイルスに関するアドホック委員会委員長で、長崎大学大学院医歯薬額総合研究科病態解析・診断学分野の※柳原克紀教授は、「感染性がないウイルスのかけら(いわゆる“死菌”)が体内に残っているということです。回復後10日たてば大丈夫と判断するのが世界的な指針。可能性として再感染による陽性だったことも完全に否定はできませんが、安心ではあります」と言う。
詳しいことはまだ解明されていないそうだがが、回復後、今日は陰性、明日は陽性というようなことがあって判断が難しい。だからこそ、10日経てば大丈夫、という指針があるのだろう。
下川は、その事情を説明し、再度、検査を受けることを主張したが、一度陽性が出たことを理由に大会出場を拒否された。出場できないのなら、とホテルをチェックアウトし、それでも車の中で連絡を待っていたところ、それを叱責され、後日、厳重注意処分まで受けている。そう、納得がいかない様子で話している。
下川本人が取材に応じていることを話しても、JLPGAからは「詳細については個人の特定につながってしまうため答えられない」という返事しか返ってきていない。
どんなに気をつけていても、いつどこでウイルスを拾ってしまってもおかしくないのが日本の現状だ。そんな中で、感染して苦しんだ挙句、ようやく試合に復帰しようとしたときに、杓子定規な対応で出場の機会を奪われてしまった。
ツアー全体のことを考えて、できる限り安全に試合を行いたいという気持ちは理解できる。だが、感染拡大が広まった当初とは違い、だいぶ研究も進んできており、ましてや日本はオリンピックも開催している。できるかぎりプレーできる方向で、かつ安全な方向はないのだろうか。
東京オリンピックの検査にも関わった前出の?原教授はこう、アドバイスする。「オリンピックでは、PCR検査を最初にして、あとは毎日、抗原検査をしていました。抗原検査は“死菌”を拾いにくいことと、結果が早く出るからです」。ここに、安全を守りつつ、できる限り選手にプレーをさせようというオリンピックのスタンスが感じられる。
陽性反応が出た選手の名前を出すかどうかは、本人の判断に任されている。JLPGAが、それについて明かすことは、下川の例を見てもわかるように、今のところない。しかし、下川同様のケースはそのあとにも起きている。
安心安全をアピールすることは、試合を続けるために大切だが、一方で選手一人ひとりの“職場”を守ることもJLPGAの大切な仕事。この2つは決して正反対のベクトルを向いているわけではないはずだ。「専門家と相談しながら対処しています」という言葉を免罪符にせずに、できる限り情報をアップデートしながら最善の対応をする。コロナ禍の時だけではないが、改めてこのことを考え直すべき時は来ている。(文・小川淳子)
※教授の『やなぎ』の字はつくりはカタカナの『タ』
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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