<パナソニックオープン 初日◇23日◇城陽カントリー倶楽部(京都府)◇6967ヤード・パー72>
昨年の「日本オープン」で5位タイ。期待の若手・河本力(日体大4年)が久々に息を吹き返した。女子プロゴルファーの河本結を姉に持ち、松山英樹のコーチとして知られる目澤秀憲氏に習っている注目の大学生だ。
プロの試合に出場するのは今年4試合目だが、うち2試合は予選落ちと悔しい結果に終わっていた。不調の原因はショット。もともとドローが持ち球だが、選択肢を増やすためにとコーチのもとでフェードに挑戦していた。ところが、多忙な名コーチは渡米していて、直接教わることも難しく慣れないフェードに苦戦。「今年の宮崎合宿からフェードに変えて、最初はよかったんですけど。米国にいってほったらかしにされちゃって…」と笑ったが、来年はプロ入りを目指す身、いじけてばかりもいられない。
大学の試合をこなしながら、持ち球のドロー一択に戻して自力で調整。「自分で考えてやってきて、調子も上がってきたので、成長しているなという実感はありますね」と、2イーグルを含む「66」をマークして、首位と1打差発進と実力を示した。
大学卒業が迫るなか、10月には「日本オープン」、「アジアアマ」のビッグイベントに加え、11月には来季レギュラーツアー参戦をかけた予選会(※)が待っている。「来年からプロゴルファーを職業にしようと思っているので、QTが一番大事だと思っています」と意気込む。
「ここはすごく難しいコースだと思っているので、まずは目標の4アンダー以上が出せてよかった。あまり実感はないんですけど、欲張らず、このくらいの気持ちで明日もできればいいなと思います」。アマチュアの肩書きでプレーするのも残りわずか。コーチの帰国を待ちながら、プロゴルファーとしての自覚と実力を磨いていく。(文・谷口愛純)
※河本は「日本オープン」ローアマの資格でサードQTから出場
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