<ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 事前情報◇23日◇利府ゴルフ倶楽部(宮城県)◇6591ヤード・パー72>
渋野日向子が、あらためて米ツアー挑戦に対する決意を語った。「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」開幕前日の公式会見で、米ツアー予選会、そして下部ツアー参戦もいとわない心境を明かした。
「もし(予選会が)ダメだったとしても、それ(下部ツアー)に出る選択肢はあります。それぐらいの気持ちで」
では、渋野が挑戦する来季の出場権をかけたQスクール(予選会)をおさらいしてみよう。Qスクールはファーストステージ、セカンドステージ、そして8日間144ホールからなるQシリーズの3ステージで構成。渋野は8月9日現在の女子世界ランキング75位内というカテゴリーで、最終のQシリーズからの参戦が可能だ。
Qシリーズは前述の通り8日間に渡って、アラバマ州で行われる。最初の4日間が12月2日(木)から、そしてここで一度カットが行われ、残りの4日間は9日(木)から。ここで45位タイ内に入れば、2022年の米ツアーにメンバーとして出場することが可能になる。ツアーの出場優先順位はこれにより決まるため、少しでも上位で通過を果たしたいところ。また同時に、ここで上位20位内から外れた者は、下部ツアーのシメトラツアーの出場資格も得ることになる。
「ファイナル(Qシリーズ)で上位20人ほどがUSLPGAで戦える。それ以下の人が下のツアーでというのも考えて、20位以内に入るのは大変だと思う」としながらも、「それでも出る価値はある」と、たとえ上位に入れずに下部ツアーへの参戦となった場合でも、「アメリカでやりたい」という気持ちは変わらないという。
ただし、Qシリーズで上位20人から漏れたとしても、自動的に下部ツアー行きとなるわけではない。45位内に入った段階でレギュラーツアヘの出場優先順位が付与されるため、出場可能な試合がないわけではないが、下位であればあるほどその機会は少ないといえる。さらには、上位20位内に入り多くの試合に出場できたとしても、第1回リシャッフル(21年シーズンは10試合目に実施)までに結果が出なければ、出場優先順位は下がることになり、試合数が確保できないケースも出てくる。これはQシリーズを何位で通過しようが、このカテゴリーで通過した者すべてに共通。つまりトップで通過したとしても、年間を通して出場が約束されるわけではない。それでも渋野に迷いはない。
たとえ上位通過ならずとも「ネガティブな気持ちはない」と覚悟を見せる渋野。Qシリーズまでに残されたのは2カ月半。国内ツアーで調子を上げることに専念し、米ツアーの参戦権獲得に向け歩みを進めていく。
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