<パナソニックオープン 最終日◇26日◇城陽カントリー倶楽部(京都府)◇6967ヤード・パー72>
アマチュアランキング世界1位の若武者がまた一つ大きな仕事をやってのけた。中島啓太が2019年の金谷拓実に次ぐ史上5人目のアマチュア優勝を成し遂げた。
1打差の4位タイから出た中島は前半で1つしか伸ばすと、13番でバーディを奪い首位グループに追いつく。さらに永野竜太郎に一度は離されたが、15番パー4でティショットをグリーン手前まで運んでバーディで首位タイに返り咲く。さらに再び1打リードしていた永野が18番でボギーを叩き勝負はプレーオフへ。
その18番の繰り返しとなったプレーオフ。1ホール目で永野がグリーンを外すなか、ピン左4メートルのラインにつける。このバーディパットは外したが、永野が1.5メートルに寄せたもののパーパットを決められず勝負あり。グリーンわきで待っていた大学の先輩・河本力からウォーターシャワーで祝福を受けると、アテストテントでは男泣きを見せた。
「本当にたくさんの方に優勝目指して頑張ってねと応援していただいた。それに応えられてうれしい」と中島。「アマチュアで学生の立場ですがプロの試合に出させていただいて感謝しかないです。今年は全米アマチュア選手権で悔しい思いをして、結果を出したかった。やっと満足の行く結果が出せた」と喜んだ。
この日一日は「わくわくしながらスタートできましたし、同伴競技者にチームメイトの力さんもいたので楽しくできました」という。プレーオフについては「最後にパーパットは心臓の音が聞こえるくらい緊張していたんですけど、自分がやってきたことを信じて打ったパットだったとおもいます。バーディパットを打つ前は金谷さんなら入れると思って打ったけど、まだその力がなくて入れられませんでしたね」と振り返った。
金谷以外にも倉本昌弘、石川遼、松山英樹とアマチュア優勝を達成したのは偉大な選手ばかり。「今年は11月に控えているアジアアマに勝つことが一番の目標。そこに向かって自分を見つめなおして頑張りたいと思います」と話した。
【国内男子ツアーのアマチュ優勝歴】
・倉本昌弘 1980年、中四国オープン
・石川遼 2007年、マンシングウェアオープンKSBカップ
・松山英樹 2011年、三井住友VISA太平洋マスターズ
・金谷拓実 2019年、三井住友VISA太平洋マスターズ
・中島啓太 2021年、パナソニックオープン
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