<ZOZOチャンピオンシップ 初日◇21日◇アコーディア・ゴルフ 習志野CC(千葉県)◇7041ヤード・パー70>
「マスターズが“10”としたら、いまは“1”もない状態なので」と、前日に語った松山英樹。それを現状以上に押し上げたのは、大ギャラリーからの応援だ。
2年ぶりに日本で開催が決まった「ZOZOチャンピオンシップ」。PGAツアープレーヤーを生で見られる機会を楽しみにしていたファンは多い。なにより、「マスターズ」王者の凱旋試合を待ち望んでいた。
コロナ禍で1日5000人までと入場に制限がかけられたが、平日にもかかわらず4468人が来場。松山のスタート時には、両サイドにびっしりと観客が待っていた。一発目のティショットだけでなく、セカンド地点、グリーンに上がったところでも拍手が振ってくる。
ギャラリーのほとんどが松山組について歩く。期待のまなざしが向けられる。スタートの1番パー4で、3メートルを入れてバーディ発進。「先週も、先々週もパットが入っていなくて、あの距離が入ったのが救いでした」と、カップインと同時に湧き上がる拍手に、少しだけ笑顔を見せて片手を上げて応える。
「たくさんのギャラリーが来てくれたので、良いプレーをしないといけないとプレッシャーを感じた。それが良い方向にいった」。と、ファンの期待は、プレッシャーになると同時に背中を押してくれた。
直近2試合を67位タイ、59位タイで終えており、状態でいえば大きな変化はないという。それでも、ボギーフリーの6バーディと「64」をマークし、首位と1打差の好発進。2オンに成功した18番パー5では、セカンド地点までグリーンの熱気が伝わってきた。
「恥ずかしいプレーばかりするんだろうなと思っていた」というが、良い意味で自身への期待を裏切ってみせた。開幕前日も、日の暮れた練習場で打ち込み続けていた松山。「明日も今日みたいにいいプレーができればいいなと思います」と、大勢の期待を背に戦っていく。
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