<NOBUTA GROUP マスターズGC レディース 3日目◇23日◇マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県) ◇6571ヤード・パー72>
512ヤードの1番パー5で、2オンからイーグル発進。そんなド派手なスタートを切った勝みなみが、首位と1打差のトータル8アンダー・2位タイで最終日最終組入りを決めた。
朝からピンフラッグがたなびく強風が吹いたコースで、「耐える日だと思った。なんとかパーでしのいでいくという目標を立てていました」とラウンドを開始。だがそのホールで、ピンまで残り231ヤードの2打目を5番ウッドでグリーンまで運ぶと、6メートルのイーグルパットを沈めた。「(497ヤードのパー5と)短い15番とかで1個はイーグルを獲りたいと話していたら、1番で来て…。私もビックリ、キャディさんもビックリ」。そんな目の覚めるようなプレーで、先手を取った。
今大会前までのドライビングディスタンスは254.76ヤードで、原英莉花(259.30ヤード)に次ぐ2位。この豪打にも支えられ今年の「日本女子オープン」制覇などを成し遂げた。それは今大会でも健在。2日目には「割と広いホールだったので、めちゃ振りました」という計測ホールの8番パー5で、2位に21ヤード差をつける273ヤードも記録した。「パワー系のトレーニングを抑えているので、前半戦や去年の飛距離は出ないなと思います」と本人は言うが、それでも短い番手でピンを狙う場面はやはり多い。
ただ、ちょっとした“不安”も。先週抜いていた3番ウッドを、東京に置いてきた車のなかに忘れてきてしまったのだ。「欲しいのにないんです! 12番(パー5)は、ライもよかったけど5番ウッドだと手前(で落ちる)。3番ウッドなら乗ってるのにな〜って思っていました」。この代用品として今週は4番ウッドを投入するが、「“3打目勝負”って思うようにしたんですけど、やっぱり試合になると2オンを狙いたくなりますよね」と、もどかしさを感じる場面も少なくない。
しかしそんなことを感じさせないプレーで、今週も優勝争いに食い込んだ。打ち下ろしではあるものの391ヤードの13番パー4ではグリーンエッジまで残り50ヤード、300ヤードを楽々超えるショットも放った。本人も「今まで行ったことのないところまで飛びました」というビッグドライブは、やはり圧倒的だ。
3日目を終え単独トップに立つのは古江彩佳。先週は、その古江に並ぶ首位で最終ラウンドに入ったが、雨の影響で中止になり、3ホールの変則プレーオフのすえ敗れた。それだけに「今週リベンジしたい」という思いはもちろんあるが、それ以上に「緊張感のなかでどういうゴルフができるか楽しみ。明日は思い切って楽しんでやりたい」と、いつも心がけていることを第一にプレーを続ける。(文・間宮輝憲)
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