<樋口久子 三菱電機レディス 初日◇29日◇武蔵丘ゴルフコース(埼玉県)◇6650ヤード・パー72>
過去ホールインワンを達成した2試合で予選落ちを喫している渋野日向子。そのうちの一つが昨年のこの大会だ。初日の8番パー3で達成。海外転戦から帰ってきたタイミングで、ド派手な帰国挨拶をかましたかと思いきや、2日目に「77」と大崩れ。そんなジンクスがあるだけに、開幕前の会見では「ホールインワンを達成したくない」とまで言い切っていた。
そうして迎えた“因縁”の8番。打ち下ろしのパー3で、この日は実測157ヤードだった。ピンは同じ左だが、昨年よりもさらに9ヤードほど奥に、そして1ヤード左に寄った。風は昨年とは逆で左から。
だが、昨年エースを決めた同じ8番ホールで、まさかの“再現”が起きそうだった。打ち下ろしのパー3でこの日は実測157ヤード。ピンは同じ左だが、昨年よりもさらに9ヤードほど奥に、そして1ヤード左に寄った。風は昨年とは逆で左から。
そんなロケーションで、8番アイアンで放ったショットはカラーに着弾すると、打ち下ろしとあって、カップをめがけてコロコロと転がっていく。まさかの“再現”か…と思いきや、手前1メートルでボールはストップ。2年連続同一ホールインワンはならなかった。
この一打を振り返り「あそこで止まっていてよかった(笑)」と渋野。「カラーに着弾していてよかった。もう30センチくらい前に行っていたらあぶなかったです」と笑い飛ばした。
そうは言いつつも、実際は入ってほしかったんじゃ…ということで、打った直後に何を考えたか聞いてみると、「頼むから(グリーンの)奥にはいかないでくれと思いましたね」と思わず本音が。奥にこぼしてしまえばボギーは必至。真っ先に浮かんだのはそこだった。
でも、「『入れ』とは思わなかったですね。『やめて』とは思いました(笑)」。スコアよりも、験を担ぐことを優先した。それが功を奏した?のか、初日を終えて首位と1打差の3位タイ。渋野にとっては、エース逃しこそが何よりの吉兆か。
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