<ISPS HANDA ガツーンと飛ばせ!ツアートーナメント 最終日◇31日◇美浦ゴルフ倶楽部(茨城県)◇6988ヤード・パー71>
プロ9年目、26歳の池村寛世がついにツアー初優勝をつかんだ。首位と5打差の2位タイから出た最終日は5番でボギーが先行したが、その後7バーディを奪い、バックナインは「30」の猛チャージ。スコアを落とした植竹勇太らを振り切り大粒の涙を見せた理由には、今季の不調があった。
「今年に入ってすごく調子が悪くて、9月くらいからやっと思うゴルフができるようになって。ANAの週からオデッセイのパターに替えてすごく安定して、その分、ティショットもセカンドショットも乗せておけばボギーを打たない自信があった。ピンにいかなくても、セーフティに乗せておけばチャンスはあると、ずっと今日も思ってました」
166センチの小兵ながら、ツアー屈指の飛距離の持ち主。そして、直ドラを多用するため、ウッドはドライバー1本のみを携える。FWを抜いて2Iと3Iにはアイアン型UT『GAPR』を入れるユニークなセッティングを貫いている。
「(今日の直ドラは)4、8、10番のティショットでティアップせずに。直ドラは2Iよりちょっと飛びます。左に引っかけるミスが出にくいので、2年くらい3Wを入れずに直ドラすることが増えました。みんなが3Wで刻むホールや、アゲンストが強かったり打ち下ろしで左がOBのホールは多用します。ティアップすると少しつかまったら嫌だなと」
今年3月にそれまで使用した『SIMグローレ』が破損して調子が悪くなり「ドライバーを握るのが怖くなった時期もあった」が、直ドラの練習を重ねて自信を回復。そして、9月のセガサミーから現在の『SIM2 MAX』と『ベンタスレッド』に替えたことで最大の武器が完全復活。サポートしたフジクラのツアー担当はこう話していた。
「池村プロはジュニア時代からフジクラユーザーでしたが、夏にドライバーの不振に悩み、色々テストすることになりました。『ベンタスレッド』のチップカット1インチを提案して、自身のスイングに1ピースで付いてきてくれ、振り遅れない点を気に入ってくれました。日本プロ以降はドライバーが復調し、初優勝に繋がって嬉しい限りです」
【池村寛世のクラブセッティング】
1W:テーラーメイドSIM2 MAX(9°ベンタスレッド6X 45.5インチ)
2I:テーラーメイドGAPR LO(17°スピーダーTR HYBRID85X)
3I:テーラーメイドGAPR LO(19°スピーダーTR HYBRID95X)
4I〜PW:テーラーメイドP7TW(スチールファイバー i110CW-S)
W:タイトリスト ボーケイSM8(48°)
W:キャロウェイJAWS FORGED(54,59°)
PT:オデッセイWHITE HOT OG #5(MCP-FIRM)
BALL:テーラーメイドTP5x
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