<JLPGA最終プロテスト 事前情報◇1日◇城陽カントリー倶楽部 東コース(京都府)◇6400ヤード・パー72>
2020年から一部を除き正会員しか出場権をかけた予選会(QT)に参戦することができなくなった。今季レギュラーツアーで戦っている高木優奈は、非正会員の『TP単年登録者』。優勝かシード獲得かプロテスト合格かのいずれかで正会員とならなければ来季は出場権を失うこととなる。
それだけに「優勝かシード獲得」と意気込んだシーズンは、新型コロナウイルスの影響により2年わたる過去最長のものに。リランキング、リシャッフルとふるいを突破しているが、ここまで優勝はなく、50位以内にシードが付与される賞金ランキングは56位、メルセデス・ランキングは55位。いずれかで55位以内に入ることができれば正会員にはなれずとも来季前半戦の出場権を獲得することはできるが、来季も綱渡りの戦いとなってしまう。
そして今週、苦渋の決断を迫られた。プロテストに行くか、TOTOジャパンクラシックに行くかだ。プロテストに行き合格することができれば、出場権を得られずとも最悪出場権をかけたQTに出場することができる。一方でTOTOは4日間大会で予選落ちはなし。賞金額も高く、4日間大会ということでメルセデス・ランキングのポイントも高い。どちらに行くか10月31日(日)の「樋口久子 三菱電機レディス」ホールアウト後までギリギリまで迷いに迷った。
選んだのはテストのほうだった。「できることならTOTOに出たかった。でも来年を確定するためにはこっちに来ないといけないかなというのがありました。こっちで受かってからあと2試合優勝とシードに向けて精いっぱいできればと思うので、プロテストを選んで間違いはないと思います」。決めてからはすぐさま新幹線に飛び乗り夜に京都入りした。
決断したプロテストはこれが4度目の挑戦となるが、今回は第一線で戦ってきたことが自信になる。「レギュラーツアーで1年ちょっとやってきて、どれくらい自分が成長したのか。プロテストという緊張感にどれだけ飲まれずやれるかが楽しみだし、成長を感じられる」。実力者たちとしのぎを削ってきたことはほかの選手が持っていないお守りだ。
「先週最終日に順位を落としたので、そのリベンジじゃないですけど、レギュラーの1試合と変わらず一打一打集中して結果的に上位で通過できればいいかなと思います」と覚悟を決めた表情を見せた23歳。72ホールで自分が正しかったことを証明して見せる。
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