<三井住友VISA太平洋マスターズ 3日目◇13日◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡県)◇7262ヤード・パー70>
2016年以来のツアー15勝目に王手をかけた。首位と1打差の3位タイから出た谷原秀人は4バーディ・1ボギーの「67」と3つ伸ばして、トータル6アンダーで2位に2打差の単独首位に立った。13年以来の大会2勝目もかかる。
ベテランの安定感が光った。予選ラウンドは風速10m/sを超す強風が吹き、この日は少し穏やかになったものの、風速4m/sとプレーへの影響は大きかった。そんななか、大会3日間のフェアウェイキープ率は1位、パーオン率は3位。難コンディションでも得意のショートゲームが冴えてボギーはわずか4つにとどめて、パーキープ率も1位だ。「ショットもパットもいい方向に動いているので、ストレスがそこまでない」。初日こそ1オーバーだったが、この2日間は淡々とスコアを伸ばしている。
谷原を追いかける金谷拓実、幡地隆寛の3人には共通点がある。いずれも東北福祉大学出身であり、広島県出身だ。広島といえば倉本昌弘や岡本綾子、田中秀道、今田竜二ら多くのトップ選手を輩出しているが、現役のツアー選手では、谷原が“広島県出身のリーダー格”ともいえる。地元広島で中国地区の小学生を対象とした「谷原秀人ジュニアクラシック」を主催しており、23歳の金谷は小学生の頃、4年間その大会に出場。また、9歳の頃、ツアーのボランティアで谷原の組についたこともある。幡地はジュニア時代の憧れの選手として谷原を挙げている。
28歳の幡地、23歳の金谷は、今月16日に43歳になる谷原の背中を見て育った。金谷は「地元広島のすごいプレーをされる選手。プロになって優勝争いできるのはすごく楽しみ」。幡地も「谷原さんはジュニア時代の憧れです。(優勝争いの)緊張というより楽しみです」と、地元の大先輩との優勝争いに心が躍る。
一回り以上年下の選手が相手となるが、谷原には若さに勝る経験と技術がある。国内の実績だけではなく、2005年には米ツアーへ参戦し、06年の「全英オープン」では5位タイ。17年からは3年間欧州ツアーで戦った百戦錬磨だ。「強敵
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