<AT&Tペブルビーチ・プロアマ 2日目◇4日◇ペブルビーチGL(6972ヤード・パー72)、スパイグラスヒルGC(7041ヤード・パー72)、モントレーペニンシュラCC(6957ヤード・パー71)◇米カリフォルニア州>
PGAツアー6年目の34歳シーマス・パワー(アイルランド)が、2位以下に5打差をつけるリードで単独首位に立った。
2日目はペブルビーチをプレーし、10バーディ・2ボギーで前日のスパイグラスヒルGCから連続の「64」をマーク。トータル16アンダーまで伸ばした。「128」は第2ラウンドまでの大会新記録。2005年のフィル・ミケルソン(米国)、20年のニック・テイラー(カナダ)の「129」を1打塗り替えた。
だが、パワーは「5打リードはもちろん良い位置だけど、勝たないと誰の記憶にも残らない。まだハーフウェイだ…」と気持ちを引き締める。
今週は多くのトップランカーが参戦している。「素晴らしい選手がたくさん追いかけて来る。まだまだバーディを取り続けないと、すぐに追いつかれる」と後続を警戒している。
5打差の2位にはトム・ホージ(米国)ら3人。さらにその1打差にはパトリック・キャントレー(米国)ら3人がつけており、調子を上げている元世界ランキング1位のジェイソン・デイ(オーストラリア)、日本の小平智も後続に名を連ねている。
アイルランド出身のパワーは、ローリー・マキロイ(北アイルランド)やシェーン・ローリー(アイルランド)らとジュニア時代をともに戦った。15年から米下部のコーンフェリー・ツアーに参戦し16年に勝利。16〜17年シーズンからPGAツアーで戦っている。
昨年7月、「全英オープン」と同週だった「バーバゾル選手権」でツアー初勝利を挙げると、昨年3月には463位だった世界ランキングが一気に113位へジャンプアップ。10月の「RSMクラシック」で4位、年明けには松山英樹がプレーオフでラッセル・ヘンリー(米国)を下した「ソニー・オープン・イン・ハワイ」で3位と今季も好調だ。現在、フェデックスカップランキングは14位で、世界ランキングもトップ50(50位)に加わった。
好調の要因は「昨年のバーバゾルの勝利で、ここでも勝てると自信ができた」こと。その勝利へと導いたのは「昨年初めにパターのグリップをクロウグリップに変えた。スイングも2つほど変えたところがあり、それがとてもうまくいっている」とショット、パットともに精度が高まったと話す。
この日も9番から4連続バーディを披露すると、最終18番パー5も残り96ヤードから1.3メートルにつけてバーディ。「ウェッジショットの調子がすごく良い」と自信をみせる。
3日目はモントレー・ペニンシュラCCをプレーする。「最終日もリードして迎えられるように、しっかり攻めて行きたい」とパワー。前述のミケルソンもテイラーも、トーナメント記録をマークしたその年に大会を制している。果たしてパワーは?(文・武川玲子=米国在住)
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