常に真剣勝負に身を置き、戦いを続けるゴルファーたち。過酷な環境でクラブを振っているからこそ出る力強い名言、ウィットに富んだジョーク、そしてちょっぴり天然な迷言たちがある。そんな“ゴルファーのことば”を紹介。身長150センチの“小さな巨人”の力強いひとこと。
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「飛ぶ選手のアイアンに負けない!」
1998年のツアー制度施行以降、国内女子ツアー史上最長の6763ヤードを誇るコースで開催された2021年の「ニッポンハムレディスクラシック」。ロングヒッターが有利になることが予想された今大会は、ドライバー平均飛距離で230ヤードに満たない西村にとっては不利な状況ともいえた。
大会初日、雨の影響によりランも出にくい状況。案の定、パー4のセカンドショットでは半分以上でウッド系のクラブを握らされたが、それでも18ホールボギーなしでホールアウト。セカンドオナーばかりという状況のなか、後ろから内側につけ続けた。
飛距離が出なくとも関係ない。「ほかの飛ぶ選手のアイアンに負けないぞ、という気持ちで練習をしてきた自信はあります」と力強く言い放つ。「飛距離が出ないので残り距離も長いですけど、そこをマイナスに考えないように」。上がってなんぼと言わんばかりに、ショットの精度をギャラリーに見せつけた。
ウッドの精度の高さを武器に20-21年シーズンはメジャー1勝を含むツアー4勝を挙げ、賞金ランキングは5位。パワーゲームになりつつあるなかで、精度と正確性で存在感を大いに示した。
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