常に真剣勝負に身を置き、戦いを続けるゴルファーたち。過酷な環境でクラブを振っているからこそ出る力強い名言、ウィットに富んだジョーク、そしてちょっぴり天然な迷言たちがある。そんな“ゴルファーのことば”を紹介。今回は“スマイルキャンディ”の笑顔の奥に隠された気持ち。
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「心が折れちゃうと思った」
イ・ボミが2021年の最終戦として選んだのは、本来の最終戦ではなく、大会通算3勝を挙げている「伊藤園レディス」。このとき賞金ランキングは82位。シード権獲得を狙って挑んだが、叶わなかった。
15年、16年の連続賞金女王戴冠後にスランプを迎えたものの、19年には前年に喪失した賞金シードを復活させたボミ。だが、統合となった20-21年シーズンはコロナ禍の影響により思うようにツアーに出場することができず、感染拡大防止の水際対策となる自主隔離も大きな負担となっていた。
「何もできないことでもったいない時間がありました。(それがあるから)ちょっと体が痛くても韓国にすぐいけないこととか。リフレッシュができなかった」と2年間の苦しさを吐き出した。
21年は4年ぶりの優勝どころかトップ10に入ることもできず、不調にも悩んだ。出場できる試合はまだ1試合残っていたが、精神面のつらさを感じてエントリーしなかった。「みんなに『出てほしかった』と言われましたが、自分としては休みたい思いが強かった。心が折れちゃうかなと思った。今回は自分に時間をあげたかった」。11年から日本ツアーに参戦しているボミは一度立ち止まって休憩することを決めた。
22年は「入国制限保障制度」や推薦枠でツアーに出場するボミ。満面の笑顔は見られるか。
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