きょう2月25日に30歳の節目を迎えたのは、アジア人初のマスターズ王者、松山英樹だ。いまやゴルフをしない人への認知度も高く、ゴルフ界の顔といってもいい存在だろう。
学生時代から目を見張る活躍があった。明徳義塾高校2年時の08年には「全国高等学校ゴルフ選手権大会」で優勝し、JGAナショナルチームでも活躍した。東北福祉大学に進学すると10年の「アジアアマチュア選手権」で優勝し、翌11年の「マスターズ」の出場権を獲得。その「マスターズ」では予選を突破し、27位タイで日本人史上初のローアマチュアに輝いた。
同年の「アジアアマ」を連覇すると、「三井住友VISA太平洋マスターズ」では倉本昌弘、石川遼に続くアマチュアでの国内男子ツアー優勝の快挙を達成。プロ転向1年目の13年には、年間4勝を挙げて賞金王となった。
14年からは米国男子ツアーに主戦場を移し、「ザ・メモリアル・トーナメント」で初優勝。16年の「WMフェニックス・オープン」で米ツアー2勝目を挙げた。18年は2月に左手親指付け根の痛みが発症して1カ月近く戦線離脱を余儀なくされたが、19年は「ファーマーズ・インシュランス・オープン」で3位タイに入るなど徐々に調子を取り戻した。
17年以降は勝利から遠ざかっていたが、11年にローアマを獲得してから10年、21年の「マスターズ」で、ついにその時が訪れる。最終日を4打差の首位でスタートすると、4バーディ、5ボギーの「73」で回り、2位に1打差をつけて逃げ切り優勝。アジア人、日本勢初となるマスターズ制覇を果たし、歴史に名を刻んだ。
2021-22シーズンは、日本開催となった21年の「ZOZOチャンピオンシップ」で勝利すると、22年1月の「ソニー・オープン・イン・ハワイ」で米ツアー通算8勝目をマークし、K・J・チョイ(韓国)の持つアジア人最多勝利数に並んだ。米ツアーで経験を積み、マスターズ王者となって凄みを増した松山。30代でどこまで勝利を重ねるか、その活躍が楽しみだ。
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