<シェブロン選手権 事前情報◇29日◇ミッションヒルズCC ダイナ・ショア トーナメントC(米カリフォルニア州)◇6884ヤード・パー72>
優勝、2位、3位、4位、5位…。14歳から今大会に出場しているレクシー・トンプソン(米国)は、ミッションヒルズCCで目覚ましい成績を残し続けてきた。
29日に大会の公式会見に臨んだ27歳は「このコースは本当に大好き。一歩コースに入ったときの、この空気感が本当に好き。たくさんのファンから声援を浴びながら、18番グリーンに渡っていくのは最高の気分」とこれまでの戦いを振り返った。
最初に出場したのは2009年。まだ14歳だった。天才少女と言われたトンプソンだが「初めてプレーしたときから、本当にコースが自分のゲームに合っていると思った」と振り返る。その最大の理由に「飛距離を生かせるコース。ドライバーでどんどん攻めてアグレッシブにプレーできる」と言う。トンプソンの昨季平均飛距離は278.35ヤードでツアー4位。やはりこの飛距離は大きな武器だ。
「だけど、フェアウェイに打つことが大きなカギになる。今はまだラフがそこまで深くないけれど、週末に向けてどんどん伸びてくる。例年のようにグリーンが硬く仕上がれば、フェアウェイから打つことがとても重要になる」と話した。
今季は1月末からフロリダで2大会に出場。2月の「LPGAドライブオン選手権」では2位に入った。その後はアジア2連戦をスキップし、休養に充てた。「12月にチャリティーイベントに出場したから、ほとんどオフは過ごせなかった。だからこの6週間でしっかりと体を休めて、それからやりたいことをしっかり集中してできた。とても良い時間を過ごせた」とリラックスした表情をみせる。
先週の「JTBCクラシック」から復帰。38位に終わったが、「とても良い感触で仕上がっている」と自信を見せる。
このミッションヒルズCCでの開催は今年で最後になるが、トンプソンにとっては良い思い出ばかりではない。2017年にはトップを独走していた最終日にグリーン上でマークした場所からずれてボールを戻してしまったことから「誤所からのプレー」として4打罰が科せられ、最終的にはプレーオフでユ・ソヨン(韓国)に敗れた苦い経験もある。
「やっぱり一番の思い出はこの歴史ある大会で18番の池、ポピーズ・ボンドに飛び込んだこと。飛び込んだ後にローブを着せてもらって、歴史に名を残せた。自分の名前が18番グリーンにあることは本当に特別」と振り返る。今年はその池に飛び込む最後のチャンス。「もちろん、最後の選手になれたら最高」。狙うは大会2勝目だ。(文・武川玲子=米国在住)
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