<マスターズ 事前情報◇4日◇オーガスタ・ナショナルGC(米ジョージア州)◇7475ヤード・パー72>
4日月曜日のオーガスタに、地鳴りのような歓声と拍手がこだました。その中心にいたのは、今大会での公式戦復帰が期待されるタイガー・ウッズ(米国)だ。
この日は詰めかけたギャラリーの前で、アウト9ホールをプレー。昨年2月に起こした自動車事故からの復活が待たれるスーパースターがクラブを振る姿に、コースのボルテージは高まったままだ。そしてフレッド・カプルス、ジャスティン・トーマス(ともに米国)と一緒のラウンドは、今大会に出場するという予感をさらに強めるものにもなった。
まだ右足をかばうような歩き方で、スイングからは力感が減ったようにも見えるが、ドライバーショットはしっかりとフェアウェイを捉える。飛距離も、今季平均311.1ヤードを誇るトーマスに10ヤードほど置いていかれる程度。トップ選手とそん色ないレベルにまで戻っている。
なにより同伴競技者が、その回復ぶりに驚きの声をあげる。前夜に一緒にラウンドしようと誘われたカプルスも、一番印象に残ったこととして「ショットの爆発力」を挙げる。「とにかく飛ばしていたよ。JTは飛ばす選手だが、タイガーも同じように飛ばしていた。友人として、彼のプレーを見てタイガーはすごい」とその衝撃を語った。「火曜日、水曜日とこのまま順調にいって、(開幕日の)木曜日はきっとティアップしてくれるはずだ」。こう期待せずにはいられない。
3日は10番からイン9ホールをプレー。そしてきょうも1番から9ホールを回ったあと、練習グリーンでも調整を重ねた。その前日には自身のツイッターに「出場するかどうかは直前に決めることになる」と投稿していたが、アップダウンのあるコースを歩き、2日で1ラウンド回ったことは、復帰に近づいていることの何よりの“証拠”にもなる。
明日5日の午前11時(日本時間6日午前0時)には、公式会見も予定されている。そこで何が語られるのか? さらに大きな歓喜の声がオーガスタを包みこむことに期待したい。(文・間宮輝憲)
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