<富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 事前情報◇6日◇石坂GC(埼玉県)◇6475ヤード・パー72>
開幕前の指定練習日、多くの選手が打撃練習場でショットの調整をするなか、練習グリーンで黙々と打ち続けている選手がいた。それは小祝さくらだ。
開幕から5戦すべてで予選通過、悪天候で短縮競技となった「アクサレディス」では最終日にベストスコアでプレーして5位タイに入るなどの活躍を見せているが、「ショットはいい調子ですが、あとはパッティングが…」とグリーン上の調子が上がらないことを悔しそうに振り返る。
昨シーズンの平均パット数は「29.4801」で全体16位に入っている小祝だが、今シーズンは5戦を終えて全体57位(29.8750)。まだ開幕したばかりとはいえ、しっかりとグリーンをとらえることができているだけに、歯がゆさを感じてしまう。
タッチが合わず、打ち出したいところにまっすぐ打ち出せていない状態だと話す。「リズムだったり、やっていることはいっぱいあって…。パターはライン読みも打ち出しも、全部そろわないと入らないですから」と、試行錯誤しながら細かい調整を重ねている。
今回の舞台となる石坂GCは「グリーンのアンジュレーションが想像よりも強いです。パッティング勝負になるのではと思っています」と、自身の調子とは裏腹の戦いとなりそうだ。それでも、先週大会からコーチの吉田直樹氏が練習日から帯同し、実際にコース上で指導をしてもらえているとのは大きな強みだ。
4月5日付の世界ランキングで75位位内に入り、6月の海外女子メジャー「全米女子オープン」の出場権も手に入れた。「出る予定でいます」と2カ月先を見据えたが、「特別始めたことはまだありません(笑)」とマイペースは変わらず。メジャーの難グリーンへの挑戦も視野に入っただけに、ここから調子を上げていきたい。
「グリーンのスピード次第で攻め方が変わってきます。いまはまだ重いですが、試合に向けて仕上がっていくと、速くなると思います。乗せる位置を考えながらマネジメントしたいです」。小祝の武器であるピンを刺すショットに、あとはどれだけパターが入ってくれるか。そう話し終えると、小祝はパターを手に持ち、再び練習グリーンへ向かった。(文・笠井あかり)
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