<関西オープン 事前情報◇12日◇よみうりカントリークラブ(兵庫県)◇7180ヤード・パー71>
身長183センチ、体重90キロと恵まれた体格から放たれるパワフルなショットが武器の出水田大二郎の鼻息が荒い。
2017年に初シードを獲得した出水田は18年の「RIZAP KBCオーガスタ」でツアー初優勝を遂げてから、賞金シードは保持しながらも2勝目が遠い。今季の目標は「まずはツアーで勝利を収めること。そして賞金ランキングで上位に入って、最終戦の日本シリーズJTカップや日立3ツアーズ選手権(男子、女子、シニアの対抗戦)に出場したいです」。オフは課題であるショートゲームの精度向上に努めた。
「オフはアプローチとパットに重点的に取り組みました。去年はショートゲームでスコアを落としてしまっていたので。打ち方が大きく変わったのはパットですね」
パッティングはシニアの山本己沙雄(みさお)プロに師事しており、従来のパットのフォームを大きく変えた。今までは手首を使わないようにして、アドレスでの両腕の三角形をキープするイメージで振っていたのが、現在は手首を積極的に使う、セオリーと大きく異なる打ち方に変わった。
「パットのセオリーとして手首は使っていけないというものがありますが、教えられたのは、グリップエンドを支点にして右手首を手のヒラ側に折る動きを積極的に行うことです。パットが上手い人は手首を固めずにやわらかく使って打つことで、グリップエンドを支点に振り子のようにストロークしてコロがる球を打っていますから」
手首を固めたまま打とうとすると、ロフトが立ちすぎてボールのコロがりが悪くなるケースもあったが、現在はそれがなくなりつつあるという。「パットの打ち方のイメージが大きく変わりましたが、感触はいいですね」と課題克服に自信を深めつつある。
出水田が目標に掲げる3ツアーズの出場は賞金王争いが必須といっても過言ではない。シーズン通して活躍しようという強い決意にもとれるが、「3ツアーズはお祭りみたいで楽しいですから。それで女子プロの原英莉花プロと一緒に回りたいです。強いし可愛いですよね。今季はそれを目標に頑張りたいと思います(笑)」という楽しみがモチベーションになっているようだ。原もメンバーに選ばれることが条件になるが、果たして出水田の願いは叶うだろうか。(文・加藤雄一郎)
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