<ロッテ選手権 最終日◇16日◇ホアカレイCC(米ハワイ州)◇6603ヤード・パー72>
優勝したキム・ヒョージュ(韓国)に2打及ばず、トータル9アンダーの単独2位でハワイでの4日間を終えた渋野日向子。米ツアー参戦後の初優勝こそ逃したが、この結果、来季のシード獲得に“大前進”した。
米国女子ツアーの来季出場権は『CMEグローブポイントランキング』というポイントレースで争われる。同ランクで最終的に80位までに入った選手は、翌年のシードが与えられるという仕組みだ。
ここまで今季5試合に出場する渋野だが、初戦となったシンガポールでの「HSBC女子世界選手権」、2試合目のタイでの「ホンダLPGAタイランド」は主催者推薦のため規定によりポイント獲得はゼロ。ようやく優先出場順位で出られた3試合目の「JTBCクラシック」で予選通過(72位タイ)を果たし、1.5ポイント(pt)を加算した。
さらに2週前のメジャー大会「シェブロン選手権」では4位タイとなり、約177ptを上積み。通算178.625ptの39位という位置でハワイ入りした。そして今回単独2位となったことで320ptを獲得。通算498.625ptの15位と、またランクを上げた。
これを昨年と比較してみると、80位でシード入りしたブリタニー・リンシコム(米国)は381.280ptでシーズンを終えている。すでに渋野がこの“当確ライン”を大きく上回っていることが分かる。もちろん単純比較ではあるが、この後の試合でさらにポイントを上積みすることを考えても、来季出場権をほぼ手中におさめた、と言ってもよさそうだ。
もちろんまだシーズンは長いが、実質3試合でのポイント大量獲得はさすがメジャー女王といったところ。3日目終了後には「ツアーメンバーとしてポイントをたくさん稼げるように」と意気込んでいた渋野にとって、大きな2位になったことは間違いない。
ちなみにシーズン最終戦「CMEグループ・ツアー選手権」前週時点で60位までに入っている選手は、同大会への出場も可能になる。同様に昨年のランクを見ると、ウィチャネ・メーチャイ(タイ)が590.550ptで60位に滑り込んだ。渋野はこのラインにも、あと100ptを切る位置まで迫っている。(文・間宮輝憲)
米本土に戻って迎える来週の「DIOインプラントLAオープン」、翌週の「パロス・ベルデス選手権」のカリフォルニア2連戦では、優勝はもちろんだが、一気にエリートフィールド出場へのライン突破にも期待がかかる。
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