<アジアパシフィックオープンゴルフ ダイヤモンドカップ 最終日◇15日◇大洗ゴルフ倶楽部 (茨城県)◇7163ヤード・パー70>
最終日にリーダーボードを駆け上がったのは一人のアマチュア。東北福祉大4年の鈴木晃祐。後半は「30」の猛チャージ。1イーグル・6バーディ・1ボギー。ジャンボ尾崎が持つ大会コースレコードの「64」を上回る「63」でホールアウト。最後は1打届かず優勝はならなかったが、堂々の2位タイフィニッシュだった。
ローアマを獲得した鈴木だが、今年度からJGAナショナルチームのメンバーに初選出。昨年の「日本アマ」3位や「日本オープン」でも予選通過を果たすなど、実績を積んできた。そんな新米メンバーが、度肝を抜くプレーで優勝争いに加わった。
首位も驚いたが、鈴木自身がいちばん驚いた。「自分なのかなと思うくらい自分でもビックリです」と笑いを交えて振り返った。「5メートル、6メートルがついたのが入ってくれて、ビックリです」と信じられないという表情のまま1日を終えた。
16番から18番もチャンスが続いたが、決めきれず。「入ったらいいなという感じで打っていたけど、入らなかったです。15番のイーグルが入ったときに、あ、2位だとなって心臓ドクドクなって16のティショットは緊張しました」とはじめて味わう感覚には戸惑いも混在したという。
1週前にはナショナルチームの宮崎合宿にはじめて参加。「メンタル面を習った」と、気持ちを落ち着かせながらプレーする事ができた。アマチュア界で世界のトップに君臨する中島啓太(日体大4年)とは同学年。同じくナショナルチームの一員で、小学校からの知り合い。「啓太は同じ関東で、ずっと上を行っていたので、自分には遠い存在と思っていた」としながらも、その中島を上回る成績は自信になると胸を張る。
今年は男子ツアーのQTに挑戦し、プロ転向予定。このあと大学のリーグ戦に出場し、その中島らとともに戦うが、ツアーの出場予定はない。近年大きな成果を挙げているナショナルチームから、また一人スター候補が生まれようとしている。
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