<ゴルフパートナー PRO-AM トーナメント 初日◇19日◇取手国際ゴルフ倶楽部(茨城県)◇東コース(6804ヤード・パー70)、西コース(6544ヤード・パー70)>
初日はコーライグリーンの西コースを回った池田勇太。11バーディ・ボギーなしの「59」をマークして、11アンダーのロケットスタートを決めた。トーナメントでの自己ベストを2打更新したが、本人は「すごく良かったというよりは、ショットの内容はいつも通り。あとはパターがはいってくれるかどうか。パターが入ってくれればこういうスコアになる。パー70だったので59になりましたけど」と大喜びという感じではない。
先週のグリーンは一週間を通して12フィート前後と速かった。ところが、今週はうってかわって西コースは9フィート、東コースは9 2/3フィートと重め。そこで池田は西のコーライ対策として「先週の大洗と比べると、かなりグリーンのスピードに違いがある。飛ぶパター、っていったらいいのかな。それに替えて気分を一新したのが逆に良かったのかもしれないですね」とパター変更が奏功した。
先週使用していたのはマレット型の「ホワイトホットOG#5」。それを今週はブレード型の「TRI-HOT 5K ONE」に変更した。それだけではない。グリップをエリートグリップの太くて重いものに替えて、それが「しっくり来ている」。短くてもしっかり打たないと入らないコーライグリーンで、5メートル以内のチャンスをことごとく決めた。最終ホールも1.5メートルを決めて11個目のバーディで締めた。
「59」というスコアに一番ビックリしたのは本人ではなく、一緒に回っていたアマチュア。「自分のプレーよりも僕のバーディを数えていて(笑)、心の中で(最後がバーディなら)『59』と思っていたみたいです。終わってから全部のスコアカードに『59』って入れてくださいって言われましたもん。僕は上がってからスコアカードを見たら『59』だったという感じ」と淡々という。
あまりの緊張からか、同組のアマチュアは11個のバーディに対して「ナイスバーディ」のかけ声もなかったとか。「僕がマーカーなので、お客さんに『いまのホールはいくつだったんですか』って聞いたら、『バーディです』っていうから、僕は『バーディだったの? ナイスバーディ!』って言って(笑)。それくらい切羽詰まってプレーしていましたよ。僕のバーディにですか? 一切ないです(笑)。『ンッ』て噛み締めていましたね」。
プロアマ形式の試合ながらほとんど会話はなく、「球は(一緒に)よく探しました。球はどこに飛んでくるのかわからないので、それだけは怖いです」と笑う池田。でも「59」の目撃者となったアマチュアには“特等席”でバーディラッシュを見せられたことに満足げだった。
あすの2日目から3日間はベントグリーンの東コースでプレーする。中継では「パターは替える」と明言した池田。11アンダーからどこまで伸ばすのか。そしてどんな形のパターに替えるのかも気になるところだ。(文・下村耕平)
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