<すまいーだカップ シニアゴルフトーナメント 2日目◇3日◇イーストウッドカントリークラブ(栃木県)◇6867ヤード・パー72>
国内シニア第3戦「すまいーだカップ」の第2ラウンドが行われ、1打差4位タイから出たレギュラーツアー1勝、シニア3年目の野仲茂が5バーディ・ボギーなしの「67」で回り、トータル9アンダーで首位と1打差の2位。最終日にシニア初優勝を追いかける。
シニア界に来てゴルフの楽しみを再確認している。「50歳になって試合に出られるだけでも幸せ。シニアツアーでは今まで憧れた先輩やお世話になった先輩とまた一緒にゴルフができるのがね。欲はいいませんが、それだけでも十分です」。憧れの先輩プロと真剣勝負できるだけでなく、11歳上だが高校の先輩でレギュラー時代ともに行動していた真板潔と再び一緒に練習ラウンドできることに喜びを感じている。
2001年に31歳でレギュラーツアーのシード権を獲得した野仲。10年には39歳にして「関西オープン」でツアー初優勝を遂げる。3度のシード落ちを経験しながら、17年の下部ツアーの賞金ランキング5位に入り、18年シーズンを戦った。この時48歳。長年第一線でしのぎを削ってきた。
「レギュラーツアーでは最後の方は罰ゲームみたいでした(笑)」と40代後半、歯を食いしばって戦っていたことを思い出す。「パワーのある若い選手と回って飛距離ではおいていかれ…。コースはパー4で500ヤードあったり距離が長く、グリーンはコンクリートのように硬くて速い厳しいセッティングでしたから」。
パワーに勝るティショットの安定感がウリの野仲にとって、40代後半で立つ舞台としては過酷なモノだった。シニアツアーの今大会はパー72で6867ヤード。“50歳以上に優しい”セッティングだ。「レギュラーツアーでは飛ばない方でしたが、シニアに来たら真ん中ぐらい。パー4の2打目はミドルアイアンやショートアイアンで打てるから、けっこうバーディチャンスにつくんです。ゴルフが楽しいですよ」。辛抱してパーを拾うだけでなく、バーディを狙える“ゴルフ”の魅力を思い出した。
40代後半まで第一線で腕を磨いた技術を発揮してシニアではすぐに活躍。シニア1年目の2020年は、わずか3試合でシード権を獲得。昨季は優勝こそないものの、トップ10入り4回で2年連続シードを保持。今大会は、曲がらない武器をいかして、好位置につけている。
「レギュラーでは優勝できると思っていなくて、優勝するまでだいぶ時間がかかったけど、もう勝てないかなと思っていたら優勝できました。明日は楽しみながらやりたいです」。レギュラーツアー時代はプロ転向後10年目に初シードを獲得、19年目に初優勝と遅咲き。シニアでは3年目、優勝しても決して早くはない。
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