<ジェネシス・スコットランド・オープン 事前情報◇6日◇ルネッサンスクラブ(スコットランド)◇7293ヤード・パー70>
現地時間7日に開幕する米・欧共催の大会に出場するビクトル・ホブラン(ノルウェー)が、クラブを待ちわびている。フランクフルト経由でスコットランドに到着したホブランの手元に、ゴルフバッグが同時に届かないというアクシデントが発生した。
開幕前日になっても会場のルネッサンスクラブ、そして手元にもないマイクラブ。それでもホブランは7日の午前8時5分に世界ランキング1位のスコッティ・シェフラー(米国)、同3位のジョン・ラーム(スペイン)とともに1番からスタートしなければならない。
ホブランがクラブを待ち続けるのは、今年になってこれが2度目のこと。最初は1月。「セントリー・トーナメント・オブ・チャンピオンズ」に参戦するために滞在した米ハワイ州で見舞われた。昨年12月29日にマウイ島に到着したものの、クラブが届いたのは6日後。この時は休暇を過ごすために早めに入っていたことが幸いし、どうにか開幕には間に合った。
さらに昨年11月にはこんなことも。PGAツアー「ワールドワイド・テクノロジー・アット・マヤコバ」の開幕前日、ホブランがドライバーでスイングスピードのトレーニングをしていると、ダニー・リー(ニュージーランド)が近づき「やってみたい」。そしてドライバーを受け取りフルスイングしたところ、ヘッドが外れて折れてしまった。
バックアップはなかったが、ほぼ同じスペックの予備をジェームズ・ハーン(米国)が所持していたためそれを借りてプレー。そのまま優勝まで遂げる離れ業を見せた。この勢いに乗り、12月にはタイガー・ウッズ(米国)が主催する「ヒーロー・ワールド・チャレンジ」も制している。
現在、英国では航空最大手のブリティッシュ・エアウェイズを筆頭に欠航便が続出。さらに今夏の追加1500便の欠航も発表された。コロナ禍で大きく落ち込んだ航空会社は人員整理を行ったが、人々の移動が再開した今も以前の状態には戻らず。これについては「十分な安全を確保できない」という説明があるのみだ。
また6月にはロンドン・ヒースロー空港で乗客の荷物を管理するシステムが故障。大量の荷物が空港に取り残される事態も発生している。ちなみにスコットランド・オープンでは、ホブランが使用するPINGが「万が一、開幕に届かなかった場合」に備え、完璧なバックアップを揃えているようだ。(文・武川玲子=米国在住)
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