<ISPSハンダ・プロテストの費用は腕で稼げ 女子トーナメント 最終日◇15日◇太平洋C大洗シャーウッドC◇6506ヤード・パー72>
テスト受験にエントリフィーやプレーフィ、交通費や宿泊費などの遠征費用を合わせて150〜200万円ほどかかるといわれている日本女子プロゴルフ協会プロテスト。そのプロテストに挑む選手を応援しようという主旨で開催された「ISPSハンダ・プロテストの費用は腕で稼げ 女子トーナメント」。
3日間の日程で160人の選手が出場した本大会、2日目までの予選で4オーバー56位タイまでの61人の選手が最終日の決勝に進出した。優勝を飾ったのは、この日、首位と1打差の4アンダー2位タイからスタートした谷頭さつきだった。
プロテスト受験を控えた、実力が均衡する選手たちが集まった大会。楽な勝利ではなかった。谷頭は首位で最終18番を迎えたが、ティショットを左の池に入れてダブルボギー。同組の奥山純菜が1打リードするかと思われたが、その奥山もボギー。この時点で最終組の千葉華に大きなチャンスが生まれる。18番をバーディで上がれば、千葉の優勝だった。だが、5メートル近いバーディパットは、カップかすめた。
結果、7アンダーで谷頭と奥山と千葉の3人が並び、プレーオフに突入。プレーオフ1ホール目は、谷頭と奥山が渾身のバーディを奪取して勝ち抜けた。そして2ホール目、奥山が1メートルのパーパットを外して、谷頭が勝利を手にした。
「プレーオフになるとは考えていませんでしたが、全力で挑みました。応援してくれている方々、悪天候のなかコースを整備してくださったコース管理の方、大会を主催してくださったISPSの半田会長に感謝します」と、谷頭は優勝のよろこびの前に感謝を口にした。
本番はプロテスト、この勝利で満足はしていられないことを谷頭は分かっているのだ。プロテストのための模擬テストと位置づけられた大会だけに、上位に入った選手は大きな自信をつかんだだろう。だが、本番はその先にある。自信をつけたうえで、さらに精進を重ねることが求められる。それだけプロテストは狭き門なのだから。
表彰式では「この3日間の貴重な経験を生かして、プロテストに合格します」と、力強く話した谷頭の決意に大きな拍手が送られた。2022年の日本女子プロゴルフ協会プロテストは、A地区第1次予選が8月3日から始まる。
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