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後藤未有が狙うはシード権の先にある“最終戦”「家族もすでにホテルを準備しようと（笑）」

＜住友生命Vitalityレディス 東海クラシック　初日◇16日◇新南愛知カントリークラブ美浜コース（愛知県）◇6502ヤード・パー72＞
バーディ量産のスタートダッシュを切った。後藤未有が7バーディ・ボギーなしのツアー自己ベスト「65」で回り、いきなり単独首位に立った。
全体1組目となる午前7時30分からのスタート。起床したのはまだ日も昇っていない午前3時40分だったが、まさに「早起きは三文の徳」だ。2番からいきなり4連続バーディを奪って流れに乗ると、そこからさらにバーディ3つ。ボギーフリーの圧巻ゴルフだった。
「ショットがそんなに冴えていたわけではないけれど、焦りもなく、淡々と余裕をもってプレーできたのがパッティングのリズムにつながった」と、この日のパット数は「26」。いままではショットが悪いとパターでカバーしようと狙いに行き、逆にパットが悪いとショットで攻めすぎたりしてしまっていたが、この日の気持ちは「まあ、いっか」。ロングパットが決まったり、さりげないミスもいい方にコロがったりと運も味方につけた。
昨年6月のプロテストに合格したばかりの後藤だが、年代でいえば2000年度生まれのプラチナ世代。昨年覇者の西村優菜、20年大会覇者の古江彩佳と同い年になる。今季はQTランキング17位の資格でレギュラーツアーに参戦し、リランキングは6位。シード権がかかるメルセデス・ランキングは34位につけており、来季シード権の“当確ランプ”も見えてきた。
だが、後藤が狙っているのはシード権の“先”にある。11月のツアー最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」。これは公式競技だが、出場できるのはツアー優勝者か同ランキング上位30位まで。地元福岡で応援してくれているファンからも出場に期待が寄せられ、「家族もすでにホテルを準備しようとしていますし（笑）」と“家族一丸”で照準を合わせている。
「今回の試合で優勝するか上位で終わることは、その位置（30位）に向けて大きな一歩になると思います。あと2日間はすごく大事です」。この好発進を生かさない手はない。気を引き締め直して、週末の戦いを見据えた。（文・笠井あかり）

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