<住友生命Vitalityレディス 東海クラシック 最終日◇18日◇新南愛知カントリークラブ美浜コース(愛知県)◇6502ヤード・パー72>
2週連続で若い力が躍動した。先週の「日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯」を制したルーキー・川崎春花に続き、プロ同期の19歳・尾関彩美悠(あみゆ)がトータル13アンダーまで伸ばして逃げ切りV。ツアー初優勝を果たした。
新人離れの精神力だ。単独トップで出た最終ラウンドだったが、悪天候による長い中断などもあり、前半はイーブンと伸ばせず。後続に並ばれると、後半出だしから2連続ボギーを喫してしまう。
ズルズルと後退してもおかしくない状況だったが、逆境によってスイッチが入ったか。12番パー5でバウンスバックすると、15番、16番でのバーディで再び首位タイに返り咲く。18番パー4ではラフからの2打目を約1メートルにつけると、続くウィニングパットを沈めて力強くこぶしを握った。
“前兆”はあった。前日には15番パー5でプロ初のイーグルを奪ったが、これこそが尾関にとっての“縁起物”だ。「(いいことがあるイメージは)めっちゃあります」と本人が言う通り、2021年「日本女子アマチュア選手権」の3日目でもイーグルを奪って優勝し、昨年11月の最終プロテストでは2日目にイーグルを獲ってトップ合格。そして今大会では1打差での逃げ切りだったから、まさにそのイーグルが功を奏したかたちだった。
「風も雨も強い中、このスコアで回れたのは自信になりました。去年、この大会でベストアマをとることができて、今年はプロとして優勝して、表彰式に立てて本当にうれしい。これからも、もっともっと強くなって優勝したいです」。1年間で成長した姿を愛知のファンに披露。将来を嘱望される逸材が、大いなる一歩目をいま踏み出した。
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