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「今季一番調子が悪い」西村優菜が再確認した“プロとして幸せ”な頑張る理由

<ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 事前情報◇22日◇利府ゴルフ倶楽部(宮城県)◇6491ヤード・パー72>
連覇がかかる大会の前日記者会見で昨年覇者は冒頭からため息をついた。「今季一番調子が悪い」。前週もディフェンディング大会で予選落ちを喫した西村優菜は、厳しい表情だった。
持ち味の安定したショット力が失われている。「ショートアイアンでも球にうまくヒットできない」。原因は複合的で「トップの位置も違う位置に上がってきている。それが原因なのかダウンスイングも右でさばきたいがそれができていない状況です」とスイング一つとっても原因は多岐にわたる。
その結果、ショットは縦にも横にもブレて「10ヤードほど飛ばなくなっている」という状態。「開幕前までにできる限り調整したい」と言うのがやっとだ。
調子としては最悪といっていい。それでも西村は今週、自分が頑張る理由の一つを再確認するできごとがあった。それが開幕の2日前に東北初の小児医療総合病院である“宮城県立こども病院”のこどもたちとオンラインで触れあったこと。コロナ禍のため対面で会うことはできなかったが、画面を通じてのやり取りは本来元気を与えなければいけない立場にも関わらず、逆にパワーをもらうこととなった。
「イベントは自分にとって大きかったですね。本当に元気をもらいました。こどもたちが見てくれているんだなと改めて感じたので、流れが悪い時はなんか暗い感じになりますが、とにかく自分ができる最大限のいいプレーをしたいなと思っています」
プロとなって3年目。気がつけばメジャーを含めて6つの試合でタイトルを手にした。自分が与える影響が大きくなっていくことも日に日に分かってくる。「プロとしてそれはすごく幸せなこと」と理解しているからこそ、優勝時のチャリティグッズの販売やスポンサーの住友生命とともにバーディ数に応じたチャリティなど社会貢献活動にも積極的に取り組んできた。
それをより身近に、目の前の相手と触れ合ったことで、自分の力になっていることがより鮮明となったのだ。「自分のいいモチベーションになります。それが誰かの役に立っていると思うと、すごく幸せなことなので、チャリティだけでなくいろいろなことをできればいいかなと思っています」。調子が悪いからといって下を向いているわけにはいかないのだ。
「調子は悪いですが、いいイメージのあるコースですし、好きなコース。あまり考えすぎずにやれたらいい」。プロとして、影響を与える立場として―。今一度背筋を伸ばしてティオフへと向かう。(文・秋田義和)
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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