<アセンダントLPGAベネフィッティング ボランティアーズ・オブ・アメリカ 事前情報◇28日◇オールドアメリカンGC(米テキサス州)◇6517ヤード・パー71>
今年も残り2戦。畑岡奈紗が今季2勝目に向けて気合を込めた。2戦といっても、米国本土での話。今大会を終えればアジアに向かい韓国、日本と戦い、そしてフロリダ州で開催される年間女王を決める最終戦に臨む。つまり米本土で残り2戦ということだ。
「アメリカツアーは、アジアで勝つよりもこっちで勝ちたいというのが大きいです」。もちろん勝利は勝利にかわりないが、残りの米本土2試合で通算7勝目を挙げる気持ちを前面に出し、テキサス戦に挑む。
前週はタイトル防衛のかかった戦いでバーディ合戦に乗り遅れ、58位タイとにがい1週間を過ごした。それだけに今週は勝利を貪欲に狙っている。「優勝スコアは16アンダーくらいかな」と、アンダーパーで回れれば御の字と話す選手が多い中、異次元のゴルフでねじ伏せにかかる。
同コースで行われた大会には2020年にも出場したが、そのときはコロナ禍のため12月に開催。「寒かった」と振り返る当時とはまったく違う気温30度超えが予想される。「グリーンは状態がよくて硬さもあって、止まる球を打てないといけない」と乾燥しきったコースでは、畑岡の持ち味でもある精度の高いアイアンショットが武器となる。
「7番くらいまではいいけど、長いアイアンで低く出る」とアイアンショットには課題も残るが、この3日間で十分な調整はできた。「フェアウェイでも芝目が強いので、フェースがかぶらないようにしっかりとヒットしてきたい」と長い番手にはより注意を払う予定だ。
コースはスコットランドのリンクスを模して設計されているホールも多く、「風が影響するホールがあるので注意したい」と同時に「グリーンの向きがピンポジションによって狭くなるところがあるのでいいアングルで打てるように」とコースマネジメントと攻めるショットの両方をかみ合わせる必要がある。
この日のプロアマ戦では左の湖から風が吹きつける実測190ヤードの11番パー3で5番アイアンでピンハイに運ぶ好ショットを見せるなど、好調な仕上がりを見せる。「あと2試合しかないので頑張りたい」。日本のエースがテキサスでひと暴れする気満々だ。(文・高桑均)
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