今季、国内男子ツアーで活躍した選手たち10人のスイングをプロコーチの鶴見功樹氏が解説。第8回は今季10月の「マイナビABCチャンピオンシップ」でツアー初優勝を挙げた27歳、小鯛竜也のスイングを解剖する。
端正なマスクで知られる小鯛だが、スイングも“イケメン”のようだ。「基本に忠実でキレイなスイングだと思います。アドレスで軽くアゴを上げて下目づかいでボールを見てる形だとか、ヒザの曲げ具合が最小限で拇指球(ぼしきゅう)にしっかりと体重がかかっている部分など、アマチュアの方にも参考になると思います」(鶴見)。テークバックは大きくしっかりと上げ、トップでの背中はしっかりと飛球方向を向いているにもかかわらず、腰の回りは最低限。しっかりと捻転ができている。そして、「高めのトップからクラブを下ろしてきて、フェードを打っています」(鶴見)。安定性の高いフェードでスコアメイクをするのが小鯛のゴルフだ。
持ち前の柔軟性で、しっかりと捻転が作れることが小鯛の特徴。しかし、「少し柔らかすぎるぐらいかもしれません。少しオーバースイングになるのは、胸骨から上の部分が反ってしまっているから。もう少し肩の筋肉をつけ、稼動域を狭くすることでもっと安定すると思います。ともあれ、どこも無理をしていないキレイなスイング。フェードで打ちたいアマチュアの方の参考になると思います」。もう少し筋肉をプラスすることで、さらなる進化が見込めそうだ。
解説・鶴見功樹(つるみこうき)/1966年4月18日生まれ。東京都出身。99年に英国PGAメンバーに。02年に日本人初の英国PGAクォリファイプロフェッショナルを取得。04年より大山志保と師弟関係を結び、06年には賞金女王に育て上げる。今日までに指導した生徒数は10,000人を超え、現在も日本におけるただ一人の英国PGAプロフェッショナル。東京都港区三田でインドアゴルフスクール「鶴見功樹ゴルフアカデミー」を主宰している。
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