<ソニー・オープン・イン・ハワイ 事前情報◇10日◇ワイアラエCC(7,044ヤード・パー70)>
現地時間11日(木)から開幕する米国男子ツアー「ソニー・オープン・イン・ハワイ」。同大会から新年の戦いをスタートさせる宮里優作、小平智、片岡大育といった選手たちはそれぞれの海外へと続く“理想の道”を描いて参戦している。
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昨年、国内男子ツアーの賞金王に輝き、今年のマスターズ出場権をも手にした宮里は欧州ツアーを中心に参戦する予定だという。「米ツアーは3試合ほどの出場予定だし、出られればという感じ。今年は欧州ツアーにトライするつもりです」。まだ申請中とのことだが、欧州ツアーのメンバー登録も行う予定で、その上でWGC(世界ゴルフ選手権)やメジャーに出場すれば欧州ツアーのポイントが加算される。「谷原さん的な感じで狙っていきたいですね」。
そう、宮里が描く道のりは、谷原秀人が欧州ツアーのシード獲得へ至ったものだ。昨年の谷原は「WGC−デル・マッチプレー」で4位に入り、大きくポイントを加算。事前に欧州ツアーへの登録を済ませていたことで、シード権獲得への大きな足がかりとなった。「欧州はけっこう推薦ももらえそうですし、しっかり結果を残していきたい」。昨年末に手に入れたマスターズの出場権も、欧州ツアーのシードを考えれば大きなものだろう。
宮里とは少し違うが、同じく欧州ツアーを目指すのが片岡だ。片岡は昨年の「アジアパシフィック ダイヤモンドカップゴルフ」を制してアジアンツアーのシード権を獲得。かねて最終目標を“欧州ツアー”と公言していたこともあり、「欧州ツアーとアジアの共催試合に出られるのでシードを狙っていきたいですね」と、世界へのトビラを開けたばかりだ。
一方で、小平が見据えるのは米ツアーへの道だ。「日本の賞金ランク2位の成績でWGC−メキシコに出られますし、スポット参戦する欧州ツアーなどで稼げば、WGCのマッチプレーやマスターズの出場も見えてきます。その上でポイントを稼いでいって、ウェブドットコムツアーファイナルに出るのが目標ですね。岩田(寛)さんみたいなルートが理想だと思っています。いきなりシードではなく、着実にステップアップしていきたい」
小平が例に挙げた岩田は14年の「WGC−HSBCチャンピオンズ」で3位タイに入り、ツアー外メンバーながら大きなポイントを獲得。その後、当時予定していたウェブドットコムツアーQTへの出場を取りやめ、WGCなどスポットでの米ツアー出場でポイントを稼ぐ道を選択。そのままシード獲得とはならなかったが、翌年のウェブドットコムツアーファイナルで上位に入り、米ツアーの出場権を獲得した。小平が目指すのは、まさにこのルートだ。
このように、同じ海外を目指す選手でも思い描くルートはまさに三者三様。それだけ海外に進出するためのルートが整備されてきたともいえる。日本ツアーはまだまだオフシーズンが続くが、この冬も日本人選手が海外で活躍する勇姿が多く見られそうだ。
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