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【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】あ〜、もったいない、活性化だけでなく話題性も高いリランキングなのに…

ツアー活性化のためのリランキング制度導入は、同時にツアー出場のための厳しい戦いを毎週、ファンにアピールするものでもある。
【女子プロ写真館】松森杏佳　プレー中、オフショット、私服姿…など満載
女子ツアーは早くも開幕から8試合が終了。アン・ソンジュ（韓国）と鈴木愛が激しい賞金ランクトップ争いを繰り広げる一方で、第1回リランキングが行われる17試合目の「アース・モンダミンカップ」までの約半分が過ぎた。
QTや推薦などで出場権を手にしたシード権を持たない選手たちは、昨年までとは違い、スタートダッシュに必死になっている。そんななか、先週の「フジサンケイレディス」で優勝争いに加わった松森杏佳が、優勝こそできなかったが3位タイとなってリランキング順位で6位に躍り出たのだ。
ツアー優勝経験のある姉・彩夏も、昨年は成績がいまひとつで、今年はQTからの出場だ。つまり、妹同様リランキングの対象となっている。しかも、そろってルックス抜群の松森シスターズ。話題性は抜群。当サイトでも、リランキング表とともに、取り上げている。
珍しくLIVEで中継していたテレビでも、優勝した永峰咲希、プレーオフで敗れた菊地絵理香同様、松森は注目選手だった。リランキング制度を導入し、これをアピールするには“おいしい”話題だ。ところが、LPGAオフィシャルウェブサイトでは、最終日終了後、松森についてはコメントだけを掲載し、リランキングには触れずじまい。こんなにもったいない話はない。
もちろん、リランキング表は更新しているが、これは毎週のルーティン。これだけで記事にできるのは、ゴルフ雑誌や新聞のゴルフ担当記者くらい。リランキングに注目しているのも、マニアックなゴルフファンがメインだ。全体のレベルアップを目的に新しくできた制度で、そこで結果を残している選手が活躍したのだから、LPGAももっとアピールすれば、話題になるはずなのだが…。
LPGAに限ったことではないが、ゴルファーが減少しているいま、大切なゴルフの底辺拡大を図るには、まず、興味を持ってくれる人を増やすこと。コアなゴルフファンをつかんで離さないことは大前提だが、それと並行してこれまでゴルフに興味がなかった人をとりこまなくてはならない。
つまり、日ごろ、ゴルフ中継を見ないファンを振り向かせる必要がある。テレビ局や制作会社のゴルフ中継担当のアンテナに引っかかり、ニュースや特集に取り上げられること。ゴルフ雑誌やスポーツ紙以外の活字メディアやウェブサイトにピックアップされること。ゴルフには興味がないが、選手個人やツアーでのリランキングなどの戦いに注目し、それをSNSなどで拡散してくれる人を増やすこと。これは至上命題だ。
そのための基本的なツールが、オフィシャルウェブサイトだ。ランキングだけでなく、毎週、リランキングがらみの話題を載せれば、より多くの人の目に触れる機会が増える。ツアーの将来だけでなく、ゴルフをより広めていくためにも、地道なその努力を怠っていてはならない。（文・小川淳子）

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