<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 最終日◇6日◇茨城ゴルフ倶楽部 西コース(6,715ヤード・パー72)>
まさかの大逆転に屈した。国内女子ツアーの今季メジャー初戦「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」最終日が行われ、トータル1アンダー・2位タイから出た鈴木愛は4アンダー・3バーディの「71」。一時トップに立ったが、寸前のところでメジャー3勝目を逃した。
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「今日は最後まであきらめずにプレーしました。本当に気持ちが大事なスポーツ。悔いはないです」
試合後、そう語った鈴木だったが、その表情は悔しさを隠し切れない。申ジエ、イ・ジョンウン6(ともに韓国)と日米韓の賞金女王経験者が集った最終組でプレーした鈴木。この日の18ホールはまさに“天国と地獄”を味わうラウンドとなった。
5番パー5でトップを独走していたジョンウンがイーグルを奪い、その差は7打差まで開いた。しかし、ここから大会中ずっと「調子が悪い」とこぼしていたパッティングがさえわたった。6番の8メートルを皮切りに、7番で10メートル、8番で9メートルとロングパットを沈め、3連続バーディを奪取。一気に2打差まで詰める。その後もスコアを落とすジョンウンをはた目に、我慢のゴルフを展開。16番をパーとし、ついに首位に躍り出た。
しかし、17番で鈴木も「まさか」と、思わずもらす申ジエのイーグルが生まれる。18番は「手ごたえがあった」というティショットがラフに落ちるなど、最後は運にも見放され、つかみかけた3つめのメジャータイトルはその手をすり抜けた。
しかし、今回の戦いを経験し、「負けたけど、いい争いができて自信になった」と最後には笑顔も見せた。韓国勢の選手2人とのプレーからは、「粘り強くあきらめない」ゴルフを学んだと語った。この劇的な最終日の中心にいた経験が、日本の賞金女王をさらに強くする。(文・間宮輝憲)
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