<日本プロゴルフ選手権大会 初日◇10日◇房総カントリークラブ 房総ゴルフ場(7,324ヤード・パー72)>
2010、12年の2度「日本プロゴルフ選手権」を制覇している谷口徹が、大会3勝目に向けて好スタートを切った。
ホールアウト後には「残念ながら、1位になれなかったですよ」と余裕の笑顔を見せたベテラン。5バーディ・1ボギーの「68」、4アンダー・4位タイの好位置で2日目に挑む。「そんなに(内容が)いいわけでもないですけど、パットが結構入ってくれた」と、スタートホールの10番パー4で約6メートルのパットを沈めてバーディ奪取。2つ目のバーディを奪った13番パー4では「カート道でボールが跳ねて、ピンまで70ヤードまでいった。それをうまく生かしてバーディを獲れた」と、この日は運も味方した。
運以上に谷口へ発破をかけたのが、開幕前の大先輩とのやり取りだ。レギュラーツアー1名と、シニアツアー1名のプロ2名が同組で回ったプロアマ戦では、シニアツアー代表の倉本昌弘とラウンド。「意外と飛ぶんですよ、先輩(笑)。負けると(何か)いわれそうなので、すごいプレッシャーでした」と、ツアー30勝を誇る倉本の前では弱腰。今年で50歳を迎えた谷口だが、「前夜祭で、シニアの選手は壇上に上がってくださいとなったときに、“お前も上がれよ”と集中砲火を浴びて(笑)。これがシニアか、怖いなと思いましたよ」と、シニアツアーの勢いに押され気味。貫禄たっぷりの大先輩が待つシニアではなく、まだまだレギュラーツアーで活躍しなければと、いろいろな意味で気合も入る。
昨年大会では3日間単独トップを守りながらも、最終日は宮里優作にリードを許して3位タイで終了。雪辱に燃える50歳のベテランが、レギュラーツアーのメジャー戦で強さを見せつける。(文・谷口愛純)
<ゴルフ情報ALBA.Net>