<ザ・プレーヤーズ選手権 最終日◇14日◇TPCソーグラス(7189ヤード・パー72)>
ポンテ・ヴェドラ・ビーチ(フロリダ州)−コース上で安定したプレーを見せ、ザ・プレーヤーズ選手権のクリスタルトロフィーを手にしたのはウェブ・シンプソンだった。
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金曜日の第2ラウンド「63」というスコアからの大量リードのおかげで、シンプソンはTPCソーグラスのスタジアムコースで最終ラウンドを巧みにプレーした。シンプソンは最終日18番ホール、多くの優勝争いをしていた選手たちを寄せ付けなかったが、1オーバー「73」は3選手に4打差をつけての優勝となり、スコアは結果十分だった。
「きつかったよ。あのポジションは思っていたよりタフだったね」と、シンプソンは語った。「どんな時もリードして最終ラウンドに臨みたいもので、7打差は最高だよね。でもモチベーションを維持して、同じことをやり続けるのが大変なんだ。今日は朝調子が良かったから、こういう結果を成し遂げることができたね」
この優勝で、ジャック・ニクラウス、リー・トレヴィーノ、タイガー・ウッズに並んで、シンプソンは全米オープンとザ・プレーヤーズ選手権の2大会で優勝を成し遂げた9人目の選手となった。最後に優勝した2013年以来、107試合ぶりの優勝となり賞金198万ドル、そしてFedExCupポイント600ポイントを獲得した。これによりFedExCupポイントランキングは28位から8位へ上昇。
何より、母の日の優勝は昨年11月にレビー小体認知症で夫を亡くしたシンプソンの母親、デビーにとっても感激だった。デビーはノースカロライナ、ローリーの自宅で息子の優勝を見届けた。
シンプソンは父親のことを思い、「1日中、お父さんのことを考えていたよ」と語った。「お母さん、僕の兄弟姉妹にとってエモーショナルな1週間だったね。家族みんなお父さんのことがすごく恋しいんだ。お母さんのために本当に優勝したかった。僕のために祈ってくれていたし、この優勝はお母さんに捧げる」
最終日前半、ウッズは優勝争いに名を挙げるかと思われた選手の1人だったが、大量リードを守ったシンプソンの前に屈服した。ウッズは前半9ホールを「32」で回り4位タイまで押し上げ、早々にドラマを演出した。その後、12番でバーディーをとり首位と4打まで差を縮めたが、14番でボギー、また17番ではダブルボギーとしたため結果11位へ後退。
「今週、良いスタートが切れていたら、もし自分のゲームができていたら、決勝ラウンドは違ったかもしれない。ウェブともう少し張り合えていたかもしれない」。ウッズは語った。「でも、今週はスコアが低かったからね。最初2日間が良くなかった。暖かかったおかげでそんなに難しいコンディションではない条件を上手く活かせなかったね。その中で多くの選手が低いスコアを出して、僕は出せなかった」
ウェブと7打差の単独2位で迎えたニュージーランドのダニー・リーは、初め3ホールで2つのバーディーを奪い、首位と5打差にまで近づき興奮の渦に巻き込んだ。ウェブが10番でボギーとしたため差はさらに1打縮まった。しかし、リーは後半9ホールで2オーバーとしたため結果7位タイで終えた。
シャール・シュワルツェル、ジミー・ウォーカー、ザンダー・シャウフェレは5アンダーという安定したプレーを見せ2位タイで並んだ。オーストラリアのジェイソン・デイは9番でバンカーからのイーグルを決め5位タイで終えた。
「朝、PGA(TOUR)のスタッフにウェブのプレーは素晴らしい。みんなからのプレッシャーより何より、戦うのは自分とのプレッシャーだろうね、と話していたんだ」と初めてザ・プレーヤーズ選手権で戦ったシャウフェレは語った。「ウェブは出場している他の選手を寄せ付けないから、ただ僕たちが彼を追うだけだった。彼が逃げ切る中で、僕たちはなるべく多くのバーディーをとって追いつこうとしていた。おもしろい1週間だったよ」。シャウフェレは、今週末はシンプソンのための週末だったと褒め称えた。
「試合で最高の選手達に勝つことは、メジャー大会やワールド・ゴルフ選手権の大会で戦っていく上で自信をくれるね」。シンプソンは語った。「ツアーのみんなが自分たちはトッププレーヤーだと思いたいし、何年か僕もそうだったようにまたトップレベルの技を取り戻したいんだ。それよりも、上手くなり続けたいね。この優勝を楽しみながら自信をつけ、さらに向上したい」。(提供/PGA TOUR)
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