<関西オープン 初日◇17日◇小野東洋ゴルフ倶楽部(7,124ヤード・パー72)>
今週もベテラン旋風が吹き荒れる!? 47歳の野仲茂が、5バーディ・ノーボギーの「67」をマーク。5アンダーで単独首位発進を決めた。
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ホールアウト直後、まだ汗もひかない野仲の顔が満面の笑みに包まれる。自身唯一となるツアー優勝を2010年の本大会で挙げている歴代王者は、「上出来じゃないですか。一番上に立っていて悪いなんていえない」とご満悦。その後も軽妙な語り口で、プレー内容を振り返った。
昨年はレギュラーツアー出場2試合でともに予選落ち。今季もここまでの出場3試合で、いまだ決勝ラウンド進出を果たしていない。その原因について、「ティショットでフェアウェイのど真ん中に打っても、アイアンショットが悪く、ボギーやダブルボギーになってしまっていた」と語る。そんな苦境を救ったのが、鈴木亨からのアドバイスだった。
「(先週の)日本プロで、僕のプレー姿を見ていた鈴木さんから、『アイアンのときに左を向きすぎ』とアドバイスされたんです。それで、真っすぐを意識して打つようにしたら、このスコアがでました」
効果てき面のこの助言で、アイアンショットがしっかりとバーディチャンスにつながり、初日から5つのバーディを積み重ねた。
その日本プロでは3つ年上の谷口徹が優勝。同じベテランの活躍については、「谷口さんは、違う次元の人なので」と恐縮しきりだったが、今大会のコースセッティングについて聞かれると「フェアウェイが狭く、ドカンドカン打つのではなく、ワザを使うコース。ベテランの味を出せますね」と経験を感じさせるコメントを口にした。
「そろそろ年齢的にシニアツアーを意識します。そこに行くまでは、レギュラーツアーにしがみついていたい」と笑った野仲。レギュラーで2勝を挙げると、「シニア入り後1年間シード権」も与えられるため、「この大会で2勝しちゃえばいいですね!」と意気込んだ。「関西の試合はいい成績が多い」という野仲が、明日もベテランの風を吹かせる。(文・間宮輝憲)
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