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誰が来るか分からない中で見せた比嘉真美子の“バランス感覚”【ツアーカメラマンの景色】

毎週、ゴルフツアー会場で選手たちを撮影し続けるプロカメラマン。インサイドロープでプロゴルファーの凄みや熱気を感じ、ときおり会話のやりとりを見聞きするなど、”試合中の選手たちに最も近いメディア”であるツアーカメラマンが見た印象的な景色を紹介する【リゾートトラストレディス編】。
【連続写真】比嘉真美子の“バランスの良い”スイング
4年ぶりに関西ゴルフ倶楽部で行われた今大会は、グリーンが比較的軟らかくスピードも速くないため、多くの選手がバーディを奪う伸ばしあいの戦いとなった。試合を見ているファンには面白いものとなったが、どこから優勝者が出てくるか分からない状況は、決定的瞬間を収めなくてはいけないカメラマンにとっては難しい展開である。上山敬太カメラマンも様々な状況を想定していた。
「最終組から70分前に首位と5打差でスタートした比嘉真美子さん。今年4月のKKT杯バンテリンレディスでは、首位と4打差を逆転しての優勝でした。また大逆転の優勝があるかもしれない。17番パー3で比嘉さんの組に追いつくと、このホールでバーディを奪い、トータル10アンダーとしました。この時点でトップはトータル12アンダー、首位と2打差で18番を迎えました」
カメラマンにとっては厳しい判断が迫られる、まさに恐れていた展開。上山カメラマンにとって、比嘉は常注意しておかなければいけない選手。なぜなら、一気に上位に浮上してくる爆発力を持っているからだ。
「関西ゴルフ倶楽部の上がり3ホールは、池が絡んでいるだけにどんなハプニングが起きるか分からない。そして、比嘉さんのティショット。フィニッシュで右手を放し、不安げにボールの行方を追う。なんとか池は超えたのであろう、恥ずかしげな笑顔からそれが想像できました。写真がその2打目地点、クラブを持たずに状況を確認する比嘉さん。腕をくるくるさせながら、バランスをとる姿を3、4回見せました。多分左足上がり、前上がりの状況であろう。こんな状況でフルスイングしたなら、自分だったら池に落ちるかもしれない。クラブを握った比嘉さんの2打目は何ごともなかったようにビシッとフィニッシュをとり、グリーンへ向かって歩き出しました。クラブを握るとバランス感覚のスイッチでも入るのでしょうか?このホールを1パットのパーとして、最終日は6バーディ・ノーボギーでトータル10アンダー。プレーオフには3打足りませんでしたが、最終日の大逆転、大爆発、すごいんですけど、お手やわらかにお願いいたします。」(上山カメラマン)

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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